● 15年07月03日 県議会報告

2015年7月3日 2015年予算特別委員会 高瀬菜穂子委員質疑・答弁(大要)「財政安定化基金を活用し日本一高い『後期高齢者医療保険料』の引き下げを」



≪2015年予算特別委員会≫

2015年7月3日

 

高瀬菜穂子委員

 日本共産党の高瀬菜穂子でございます。
 後期高齢者医療制度における県の役割、特に日本一高い保険料の引き下げについて伺います。
この制度は、後期高齢者の医療給付費がふえれば自動的に保険料の値上げにつながる仕組みになっておりまして、高齢者に大きな負担をもたらしています。制度自体が非常に悪いわけですが、このことが受診抑制にもつながり、重症化を招き、医療費がふえるという悪循環につながっていると。
 本県は、日本一医療費が高く、きょうも十二年連続ということで大きく報道されておりましたけれども、そのために保険料の設定も日本一高くなっている。七年連続保険料の設定は日本一になっております。二〇〇八年のスタート時は、均等割額が五万二千二百十三円、所得割率は九・八七%でしたが、これが二年ごとに三回改定される中で、前回十四年の改定では、均等割が五万六千五百八十四円で日本一、所得割率は一一・四七%となり、一一%を超えたのは本県だけです。
 一方、全国四十七広域連合のうち、十四年改定で平均保険料を下げたところが二十あります。所得割率、均等割額をいずれも据え置いたところは十二です。どこも高齢化が進み、医療費はふえている。そういう中で、県の姿勢によって、大きな差が生じていると言えます。高齢者に重い負担を強いている本県保険料に対して、県としてはどういう所感をお持ちでしょうか。あわせて、今後の保険料の見通しについて伺います。

 

飯田医療保険課長 

 被保険者一人当たりの保険料で比較しますと、率としては、先ほど御指摘がありましたように全国で一番でございますが、一人当たりお支払いいただく保険料で比較をした場合に、全国で五番目に高い状況となってございます。
 後期高齢者医療制度におきましては、医療給付費の約一割を保険料として負担いただく仕組みとなっております。福岡県におきましては、医療提供体制が充実していること、ひとり暮らしの高齢者の割合が高いこと、就業率が低いといった理由により、一人当たりの高齢者医療費が全国一高い状況となっていることから、それを反映して保険料も高い水準となっていると考えております。
 今後の保険料につきましても、医療費が高い状況が続けば高い水準とならざるを得ないと考えてございます。

 

高瀬菜穂子委員

 医療費が高いから保険料が高くなるのは仕方がないんだという御答弁かと思うんですけれども。そして今、被保険者一人当たりは全国五位だという指摘がありましたけれども、これは、今行われている特例措置などで、所得が低いために軽減措置を受けられた方が多く、三十五万人にも上ると言われておりますが、そのために平均保険料が、実際に払った保険料が下がっているということでよろしいですよね。
 ですから、逆に言えば、所得が低いにもかかわらず、全国一高い保険料を課しているという実態なんですよ。保険料は、今後とも高い水準にならざるを得ないという御答弁でしたけれども、医療費全体を抑制するということは、これは重要な課題です。そのためにも早期発見、早期治療、そのための保健事業を県として進めていただくことはもちろんですけれども、高過ぎる保険料については下げることが重要です。
 十四年改定、前回の改定の際、私は、もう何人もの方から呼びとめられました。保険料がめちゃくちゃ上がった。引かれとると。どこに言えばいいんかね。役所に電話したら、区役所の電話ですから、市の管轄じゃないと言われたと。年金は減って、介護保険料も高くなって、その上、後期高齢もこんなに引かれるんかと。悲鳴にも似たそういう声をたくさんいただきました。病院の医師からは、歯の治療を途中でやめてしまう人がいますとか、高血圧の薬をとりに来ずに脳出血で倒れて寝たきりになってしまったと。結局、命に直結していますし、医療費の増大にもかかわっている問題なんですよ。
 県が、後期高齢者の負担をこれ以上ふやさないという立場に立っていただきたい。その思いから、以下二点について質問いたします。県の役割は、特に制度が円滑に運営されるよう、広域連合と市町村を支援することにあるわけですから、その立場でぜひとも御答弁いただきたいと思います。
 まず第一ですが、広域連合に対する健康診査事業への助成です。広域連合は、毎年、県に要望を出しています。その中で、毎年毎年繰り返し何とか助成してくれと言って求めているのが、今、福岡の広域連合で自己負担五百円となっている健診事業への助成なんです。御存じと思います。福岡の後期高齢者の広域連合は、今、目標を三万人に設定しまして健診事業をやろうと。六十三万人のうちの三万人ですから、五%という低い目標なんですけれども、この三万人分の自己負担分五百円を助成してほしいという要求なんです。これは千五百万円の予算があればできます。これは医療費を抑制するためにも重要な保健事業ですから、広域連合のたび重なる要請に応えるべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。

 

飯田医療保険課長 

 御指摘のございました健診事業の健診の受診の促進を図りますため、広域連合におきましては、市町村などと連携をした広報の強化、それから市町村国保が行う特定健診の会場での同時実施などの受診機会の拡充に取り組んでいるところでございます。その結果、受診者数は、広域連合が目標としています三万人を超える状況が続いてございます。また、広域連合が実施をしましたアンケートによりますと、この健診受診、未受診の理由といたしまして、五百円の自己負担を上げた意見というのは一・二%にとどまってございます。さらに、自己負担を無料化している県がございますけれども、ここにおいては必ずしも受診率が高いという状況にはなってございません。
 以上のことを考えますと、この健診事業に対する財政支援の必要性というのは、それほど高くないのではないかと考えております。

 

高瀬菜穂子委員 

 今お答えがありましたけれども、本県の保険料は高いわけです。全国一高いわけです。そこのところをよく自覚していただきたいんです。六県が助成をしていますけれども、その中身は、国が三分の一出しているわけで、同額出しているというところがあります。それから、奈良県などは、市町村が実施する健康づくり及び重症化予防事業に対する広域連合の助成額、これを県が十分の十助成するとか、やはり保健事業に対して県が役割を果たしているということなんです。ぜひこれについては予算措置をしていただきたいと思います。
 次に行きます。県が責任を持つ財政安定化基金の活用について伺いたいと思います。
 後期高齢者医療財政安定化基金の推移について、資料を要求しております。委員長、お取り扱いよろしくお願いします。

 

高瀬菜穂子委員 

 まず、資料に基づき、基金の仕組みと保険料抑制のために県がどのような支援を行ってきたのか御説明ください。

 

飯田医療保険課長 

 この基金でございますけれども、保険料の収納率が予定を下回ったり、予想以上に給付費が増大したことで、保険者である福岡県後期高齢者医療広域連合に生じる財源不足を補うことを目的といたしまして、県に設置をしているものでございます。
 まず、基金への拠出金につきましては、国、県、広域連合が三分の一ずつ負担をすることとなっております。資料の積立ての区分の拠出金の欄の一番右でございますが、これまでで総額百四十一億円余を拠出しているところでございます。
 それから、基金の利用につきましては、先ほど申し上げた財源不足を補うためのものでございますが、これに加えまして、平成二十二年度からは特例として保険料の増加抑制にも活用ができるようになりました。県におきましては、この保険料の増加抑制のための支援といたしまして、取崩しの欄の交付金の一番右の欄でございますが、これまで総額八十一億円余の基金を取り崩し、広域連合に交付をしたところでございます。
 後期高齢者医療制度におきましては、二年度を財政運営の期間としております。この資料でいいますと、若干太い線で囲んでいるところが、この二年の区分になりますけれども、基金についてもその期間中の所要額をそれぞれ拠出し、取り崩しをしております。平成二十四年、二十五年度におきましては、二年間で合計約五十億円を取り崩し、これを保険料の増加抑制の財源に充てる一方で、約六十億円を拠出したところでございます。なお、平成二十六、二十七年度においては、拠出及び取り崩しを行わない予定でございまして、平成二十六年度末における基金の残高は六十一億円と見込んでございます。

 

高瀬菜穂子委員 

 基金を保険料抑制のために使えると。そして、県も十年、十二年、十三年度は交付をして保険料抑制のために使ってきたという説明だったと思うんです。今の説明ですと、十三年度末の基金残高は六十一億ありますね。基金の取り崩しをもう少しふやせば、保険料の据え置きは可能だったのではないでしょうか。

 

飯田医療保険課長

 二年間の財政運営期間におきます保険料の総額は、医療給付費等の見込み額に基づき算定をされるものでございます。その際、前期末に剰余金が発生していれば、それを財源に算入した上で保険料率を算定する必要がございます。財政運営基金については、このようにして算定した保険料の増加抑制のために活用することができるとなってございます。
 平成二十六年、二十七年度におきます保険料の算定の際、広域連合においては、給付費の増を前期比で四・二%の増と見込んでおります。この一方で、平成二十五年度末におきまして、六十一億円という多額の剰余金が見込まれたところでございます。結果的に保険料の伸びをこれによりまして約一・四%に抑えることができました。
 したがいまして、広域連合といたしまして、基金を活用する必要がないと判断され、県としてもこの判断に同意をしたところでございます。
 なお、拠出金につきましては、今申し上げたように、基金を取り崩さない予定であるということでございまして、二十五年度末における六十一億円という残高があれば、予期せぬ給付費の増加や収納率の悪化にも対応できると判断いたしまして、拠出を行わなかったものでございます。

 

高瀬菜穂子委員

 剰余金で一・四%増に抑えられたということで基金は使わなかったという説明だったですね。可能だったけれども、やらなかったということにもなるかと思うんです。
 先ほど申し上げましたように、二十の広域連合で保険料を下げています。十二の広域連合は、所得割率、均等割額を据え置いています。これは、高齢者の負担をふやすまいという、それぞれの広域連合と県の努力の、決意のあらわれだと思うんです。日本一高い負担を強いている本県が、据え置きのために努力を行わなかったということは大変残念です。せめて据え置こうという、保険料の負担を軽減しようという考えはなかったのか伺います。短くお願いします。

 

飯田医療保険課長

 先ほども申し上げましたように、前回の改定における伸び率が一・四%となったところでございますが、前々回六・七%の伸びに比べますと、これを大幅に下回るものであったと。結果的に全国平均も下回ったということでございます。広域連合としては、医療費の増加が見込まれる中で、加入者に対する負担増ということになりますけれども、やむを得ないと考えたところであり、県としても同意をしたところでございます。

高瀬菜穂子委員 

 北海道では、本県の一・七倍、一人当たり一万七千二百七円もの抑制のためのお金を使っています。決意をね、県がイニシアチブをとってやらないと、どこまでも上がっていくということを指摘したいと思います。
 それで次ですけれども、十四年、十五年の積み立てはゼロですよね。厚労省は、医療費の〇・〇四四%以上を基金として積み立てるということを県に指導しています。本県の場合は三十億円相当になるということです。厚労省の最低基準である〇・〇四四%さえも積み立てていないのはなぜかお答えください。短くお願いします。

 

飯田医療保険課長

 申しわけございません。
 ただいま御指摘のありました〇・〇四四%は、国が標準拠出率として定めているものでございます。これは、県がこれを標準として残高、あるいはその期間中の活用見込み額を踏まえ、必要と認める額を拠出するという、その標準ということでございまして、最低基準というものではないと考えております。
 二十六、二十七年度におきましては、先ほどから申し上げたとおり、基金を積み立てる必要はないと判断したところでございます。

 

高瀬菜穂子委員

 今に至っても必要がないとおっしゃいました。基金を積み立てれば保険料の抑制に使えるんです。県が十億出して国が十億出す、広域連合も十億出すことで、これが保険料の抑制に使えると。積み立てていないのは、全国で七県のみです。私はきちんと今からでも補正予算を組んででも積み立てるべきだと考えるものです。
 最後に、来年度が改定の年に当たりますが、財政安定化基金を積み増して積極的に活用して、保険料の抑制に使うべきであると考えます。来年度に向けての考えをお聞きします。

 

飯田医療保険課長 

 この制度におきましては、給付費の一定割合を保険料として御負担いただくという仕組みになってございますので、給付費が増加すれば保険料負担もふえざるを得ないと考えてございます。その一方で、先ほどから申し上げていますように、広域連合において前期末における剰余金が発生すれば、その分保険料の増加を抑制することは可能でございます。
 次期改定に当たりましては、このようなことを踏まえまして、保険者である広域連合としっかり協議をしてまいる考えでございます。その上で、基金の活用や拠出の必要性についても検討をしてまいりたいと考えております。

 

高瀬菜穂子委員 

 検討してまいるということですが、いま一つはっきりしない答弁だと思います。県の積極的なイニシアチブ、県が基金を持っているわけですから、イニシアチブが必要だと思います。
 部長に再度お尋ねいたします。財政安定化基金の活用については、広域連合間で大変大きな差があります。本県の広域連合の調査では、被保険者一人当たりの投入額で北海道が最高ですけれども、これは本県の一・七倍です。北海道は、医療費は全国三位ですが、保険料は十三位におさめています。ですから、福岡県でも、基金を活用するということについて、来年度はきちんと積み増しをして活用するということについて、部長のお考えをお聞きしたいと思います。

 

松本保健医療介護部長 

 この保険制度を安定的に運営していくには、先ほど繰り返し課長が申しましたように、給付に応じた保険料負担といったものが基本になるかと思っております。次期保険料の改定に当たりましても、給付と負担といった関係を前提に、まずどの程度の給付が見込まれるかといったことを検討していく必要がございます。あわせまして、広域連合におけます剰余金の発生状況も十分に把握しながら、広域連合と協議をしていくわけですけれども、その場におきましても、やはり基金の活用、あるいは基金の造成をしっかり協議検討してまいりたいと考えております。

 

高瀬菜穂子委員 

 お答えいただきましたが、県のイニシアチブは非常に重要だと思っておりますので、この件についてぜひとも知事に直接お聞きしたいと思います。知事保留をお願いいたします。

 

高瀬菜穂子委員 

 ありがとうございました。質問を終わります。

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