● 15年07月08日 県議会報告

2015年7月8日 2015年予算特別委員会 高瀬菜穂子委員質疑・答弁(大要)「教員不足と少人数学級について」



≪2015年予算特別委員会≫

2015年7月8日

高瀬菜穂子委員

 日本共産党の高瀬菜穂子でございます。きょうは教員不足問題と少人数学級推進について質問いたします。
 先日、学生に臨時免許で講師という報道がありまして、教員不足はそこまで深刻になっているのかと驚かされました。私自身も教員出身ですが、大学では二年、三年、四年と三回教育実習をした記憶があります。本来学ぶ立場の学生さんに、学生のときしかできない体験や学習の時間を割いて、授業や評価という現場の仕事をお願いするのは心苦しい感じさえいたします。文科省もそんな例は聞いたことがないとコメントしていましたが、本県では学生さんの力をかりなければ学校教育が成り立たない事態だと、それほど深刻だと認識しなければならないと思います。
 別のところでは、小学校で臨時免許の先生が担任をしているという話もお聞きしました。この先生は、生徒にも好かれている真面目な先生だということですが、臨時免許であることを気にされて「頑張るから」と子供たちにも話されたようで、子供たちも知っているということです。中学校の臨時免許は以前から生じることがありましたが、全教科を基本的に一人で教える小学校の、しかも担任に臨時免許とは、以前にはなかったこれまた深刻な事態であると考えます。
 臨時免許状の授与の状況等について資料要求をしておりますので、お取り計らいをお願いいたします。

 

高瀬菜穂子委員

 わかりやすい資料ですので、特に説明は求めません。
 小学校で百三十五、中学校で百五十一、特別支援学校で五十六、計三百四十二、地域別にも全県的にも授与されているということがわかります。
 確認ですけれども、この制度は特に講義とか研修とかを受けるということではなく、教育委員会が選び、学校長が作成する人物証明書を添え、県教委に申請して、県教委の書類審査で授与するというものですね。

原田教育庁教職員課長

 はい。臨時免許状の制度の概要は、今委員が述べられたとおりでございます。

高瀬菜穂子委員

 小学校で百三十五人、全体で三百四十二人というのはやはり驚きの数字です。専門性が生かせる教員配置が本来当然であって、三百四十二人という臨免は極めて多く、教師にも大きな負担になっていると思います。
 これだけたくさんの臨時免許を授与してもなお、必要な先生が配置されない定数欠が起こっている学校もあります。先日、ある中学校で中間テストの前に学校長から手紙が配られました。技術の講師がまだ配置されていないため、中間テストは技術はありませんというもので、保護者から驚きの声が上がっているといいます。
 お伺いしますが、四月当初の定数欠はどのくらいありますか。五月一日を過ぎてもなお配置されなかった例はどのくらいでしょうか。

原田教育庁教職員課長

 政令市を含みます市町村立学校におきまして、本年度の入学式または始業式の時点で任用が間に合わなかった講師の数ですが、小学校、中学校、特別支援学校合計で七十七名、中学校の教科欠の非常勤講師は二十一名であります。
 また、五月一日現在におきまして任用ができていない講師の数は四十名、中学校の教科欠の非常勤講師は十一名ございます。

高瀬菜穂子委員

 四月当初、一校に一人と考えて百校近くで先生不足のままスタートをしていると。五月一日を過ぎてもなお五十人が定数欠のままと、教員不足は極めて極めて深刻です。
 この慢性の講師不足の実態をどう考え、どう対応されようとしているのかお伺いします。

原田教育庁教職員課長

 講師につきましては、常勤、非常勤の任用の形態、あるいは本人の勤務の希望地など、志願者の希望というのが必ずしも学校の要望と一致しないこと、また、中学校の場合は教科によって講師の志願者数がもともと少ない場合があるなどの理由によりまして講師の任用に苦労しているケースがあると考えております。
 現在、講師の任用が難しい場合には、教育事務所間での情報の連絡調整、あるいは政令市とか近隣の県、あるいは教員養成大学での卒業者の確保などの協力依頼を行っているところでございます。今後も引き続き、関係機関や大学などとの連携を図りながら講師の確保に取り組んでまいりたいと考えております。

高瀬菜穂子委員

 講師の確保に取り組んでおられるということはよくわかります。しかしながら、この実態は本当に深刻で、これまでの延長線上では解決できないのではないかと思います。講師の待遇改善も必要ですけれども、大体その講師の数自体が非常に多くなっています。資料の二枚目ですけれども、正規と非正規の先生の数、率を出していただきました。本来正規で配置すべき常勤講師が三千七十九人もおられます。非常勤講師が七百人を超えており、さらに最近は市町村でも先生が足りないということで独自採用する例がたくさんありますから、四千人を超える非正規の講師を必要としているわけです。教育委員会も学校長も毎年講師を見つけることに相当な精力をつぎ込まなければならないという事態です。
 そんな中で、定年を待たず早期に退職する方が、これも資料の二枚目に上げていただきましたが、この三年間で千百人以上に上っています。私の身近でも、とても責任が持てないとか体がもたないと言ってやめられた私よりも若い先生もおられます。本気で教員をふやしていくと、本来やりがいのある仕事ですから、ここで仕事をしたいと思えるような学校に、職場にしていただくということが本当に大切だと思うんです。そのためにも正規雇用をふやしていくことは不可欠です。
 そして、教員の今過重になり過ぎている負担を減らすという立場に立たなければ教員不足の問題は解決しないと思うんですけれども、正規雇用の必要性についてはどう考えられますでしょうか。

原田教育庁教職員課長

 正規の教員の任用については、私どもも必要だと考えております。また、市町村教育委員会からの要望等にも基づいて、しっかりとした採用計画を立てなければいけないと考えております。

高瀬菜穂子委員

 これは財政との関係があると思いますけれども、福岡県の教育現場がこんな実態にあるということをぜひ認識していただいて、正規雇用の増加のためにやはり予算を使っていただきたいと思います。
 その上で、二つの提案をさせていただきます。一つは、病気休暇に対する代替措置です。本県では、病気になった先生がおられたら、一定期間休まれるということがわかった場合に代替の講師を配置しているわけですけれども、この配置が一〇〇%でないんです。例えば休まれた先生に二十時間持ち時間があったとしますと、二十時間分の講師が来ない。学校の中でやりくりをしてくれということになります。十二時間分講師が来て、あとの八時間はほかの先生で持ってくださいということが私が現職のときからあり、今も改善されていません。こうなりますと、一人病休者が出るとほかの先生の過重労働がひどくなるわけです。しかも今、講師がなかなか見つからないという状況にあって、年度途中で病気で休まれる先生が出た場合には講師が来ないままということもあります。そうすると、やはり先生方は本当に大変になっていくんですね。病休者をつくっていく悪循環なんですね。これについてはぜひとも改善をしていただきたい。少なくとも二十時間の授業を持っていた先生が休まれる場合には、二十時間の手当てをしていただきたいと思うんです。ほかの先生に迷惑をかけるからといってぎりぎりまで頑張られることがまた病気を悪化させることもあるということもつけ加えて、この点についての認識をお伺いします。

原田教育庁教職員課長

 病気休暇の代替でございますが、これにつきましては、病気休暇をとった方の受け持ちの授業時間数を基準といたしまして、学校内の他の職員で代替しがたい不足する授業時間について、現在、必要な代替措置を行っているところでございます。なお、この病気休暇の代替については年度中途で急に任用が生じてくる場合が多いことから、直ちに代替の講師が決まらないケースがあるということは承知しております。県教育委員会といたしましては、早期に代替講師の確保に取り組むことができますよう、引き続き市町村教育委員会との緊密な連携を図り、また病気休暇が長引くことが見込まれるケースなど、そうした状況の早期把握と円滑な事務手続に努めてまいりたいと考えております。

高瀬菜穂子委員

 お隣の山口県にお聞きしましたら、病休代替は持ち時間数全てを受け持つことになっている、一〇〇%配置していると。広島県では、一カ月以上の診断が出た段階で常勤講師を配置するということでした。一部の時間しか代替措置がないというのは考えられないと言われました。病休代替の配置は、少なくとも持ち時間数分はカバーするものに改善すべきです。ぜひ検討をお願いしたいと思います。
 次ですけれども、教員採用試験の年齢要件の緩和です。本県の教員採用試験は、一般の場合四十歳を上限にしていますが、既に十二県九政令市で年齢制限をなくしています。教員不足の折、広く門戸を開いて意欲のある人を採用するべきではないかと思いますけれども、この点についてはどうでしょうか。

原田教育庁教職員課長

 教員採用試験の受験資格の年齢についてでございますが、これにつきましては本県の教員の年齢構成のバランスを勘案した上で設定しております。経験や意欲のある人材を確保するために、一般の受験者につきましては平成二十四年度の試験から四十歳を上限に、また他県の現職者、それから一定の講師の経験がある方につきましては、平成二十五年度の試験から五十歳を上限とするよう緩和しているところでございます。今後も引き続き能力、資質のある教員の確保のために必要な検討は行ってまいりたいと考えております。

高瀬菜穂子委員

 少しずつ緩和もし、広げていっているということですけれども、この間の新聞報道などを見て、私どものところにも切実な声が届いております。自分は教員免許を持って、教員になることを夢見てきたのだが他の仕事で、生活もやっとで、なかなか非常勤ということでは食べていけないということもあって、講師にきちんとつけない、そういう中で今までの仕事を続けてきたと。講師をしていれば採用試験の年齢が上がるけれども、一般の年齢が上がらないというところで、ぜひとも引き上げをしてほしいというものでした。意欲のある教員をふやすためにはあらゆる手だてをとるべきではないかと思います。さらなる拡充について真摯な検討をお願いいたします。
 最後になりますけれども、教育長にお尋ねします。
 国においても教員定数をめぐっては文科省と財務省の間で激しいやりとりとなっていると伝えられております。今や少人数学級は国民的な願いです。安定的に教員を採用していく上でも、この少人数学級というのが鍵を握っていると思うんです。国に対して教員定数の改善、今、小学校一年生までにとどまっている少人数学級の法制化を求めるとともに、県として少人数学級の計画的な実施、正規採用をふやす独自の計画を持つべきではないかと思います。山口県や鳥取県のように独自の三十五人学級などを打ち出し、教員採用を計画的に進めるべきだと考えますが、教育長の見解をお聞かせください。

城戸教育長

 まず学級編制の問題でございます。現在、本県では小学校二年生までは全ての学校で三十五人以下学級を実施しております。その他の学年及び中学校についても、国の加配定数等を活用いたしまして、市町村の判断に基づいて少人数学級が実施できるようにいたしております。こういう弾力的な運用を今後も継続してまいりたいと思っております。
 また、教員の採用についての方針でございます。これは児童生徒数の変動による学級数の増減の問題、それから退職者と再任用者の動向をどうするか、それから教員の年齢構成のバランスの問題がございます。こういったものを長期的に見通した上で、採用者の質の確保という点も必要でございますので、その点も考慮しながら段階的な採用者数の増加を図っておるところでございます。今後も引き続き計画的な教員採用とその適正配置に努めてまいりたいと考えております。

高瀬菜穂子委員

 質の確保はもちろん大切なことだと思います。しかし、圧倒的に教員が不足しているというこの深刻な事態をしっかりと見ていただいて、どうやったら教員をふやせるかということについて向き合っていただきたいと思います。
 少人数学級について、小学校二年生までは行っているという御答弁でしたけれども、一年生については法制化されていますし、二年生については国が定数改善で配当しているわけですよ。だから当然なんですね。あとの弾力的運用という答弁ですが、これはこの十年来全く変わっていない御答弁で大変残念です。深刻な教育現場、とりわけ教員不足を解決することは、この同じ答弁を繰り返すのではできないんではないかと思うわけです。
 学力を保障するためにも教員の配置というのはその土台となる第一義的な課題です。かつて県は、県単教員として三百四十人もの同和加配を行っていました。現在は僻地の小規模校への数名の配置にとどまっている。法定定数さえも配置できない状況の中でどうして学力向上が保障されるでしょうか。正規雇用をふやす努力が今こそどうしても必要であるということを強く申し上げまして、質問を終わります。

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