● 16年03月11日 県議会報告

2016年3月11日 2月定例会予算特別委員会・山口律子議員質問答弁「PCB廃棄物処理問題について」



≪2016年予算特別委員会≫

2016年3月11日

PCB廃棄物処理問題について

 

山口律子委員 

 日本共産党の山口律子です。通告に従い、「PCB廃棄物処理問題について」質問いたします。

 PCB問題の経緯、PCB廃棄物処理の進捗状況等について資料請求しておりますので、お取り計らいをお願いいたします。

 提出いただいた資料に基づいて、PCB廃棄物の処理の経緯、進捗状況、県の取り組みについて、簡潔にご説明ください。

Acrobat 文書

 

小磯 廃棄物対策課長

 (資料に基づき、処理の経緯と進捗状況について説明)

 県は、これまで、保管事業者向けの説明会開催、ホームページを活用しての早期処理の呼びかけ、実態把握のための調査の実施、広域協議会の開催などの取組みにより、PCB廃棄物の早期処理に努めてまいりました。

 

山口律子委員 

 福岡県は広域協議会の会長県としてこれまで努力してきたことは理解しています。その上で質問します。

 結局、PCB特措法が定めた本年3月までの処理期限は実現せず、本県若松に存在する中間貯蔵・環境安全事業株式会社、JESCO北九州事業所における処理は、2022年3月まで延長され17県から31都府県に拡大されました。「本当に今度こそ完了できるのか」と懸念するわけですが、なぜこのような遅れが生じているのか検証が必要です。処理期限が延長された理由をお答えください。

 

小磯 廃棄物対策課長

 PCB廃棄物の処理期限の延長については、延長時に出された国の通知文によれば、

 「作業従事者の安全を確保するための換気設備の設置や、一部の特殊なPCB廃棄物には前処理が必要となるなど、作業従事者の作業環境対策など操業後に明らかになった課題への対応等により想定より処理の進捗が遅れた。」とされており、この状況を踏まえ、国において、PCB廃棄物の処理期限が延長されたとのことであります。

 

山口律子委員 

 欧米では処理穂ほぼ終了したと聞いています。日本では15年間ありながら国もJESCOもこれまで本気度が低かったということですね。期限内に確実に処理を終わらせるためには、県内に未届けのPCB廃棄物や、まだ使用中の電気工作物等がどれだけ残っているのか、全量、網羅的に把握する必要があると思います。

 北九州市では、すべての事業者を対象に5年を要して掘り起こし調査を行っていますこのような徹底した掘り起こし調査を北九州事業所の対象エリアすべての事業者に対し、やるべきだと思います。

 私が傍聴した1月の西日本広域協議会では、北九州市のような調査は、これからだというところも多い状況でした。PCB廃棄物未提出事業所調査アンケートも回収率は平均50%ということです。今からアンケート調査をはじめるというところもあります。本気でPCBを廃絶するという認識と自覚にたった自治体は、まだまだ少ないというのが率直な感想です。

 処理が長期化すれば、それだけ散逸して行方が分からなくなるものも増えることになります。急いでやる必要があると思いますが、いま県では、未提出のもの、使用中のものを含めて把握するために、どういう取り組みをしておられますか。

 

小磯 廃棄物対策課長

 PCB廃棄物を保有している事業者は、PCB廃棄物特別措置法に基づき、都道府県、政令市に対し、毎年度、PCB廃棄物の保管等の状況についての届出義務があります。使用中のPCBを含む機器は、廃棄物ではないため、PCB廃棄物特別措置法に基づく届出の義務はありません。しかしながら、いずれ廃棄物となることから把握する必要があります。

 使用中のPCBを含む機器を所有している事業者は、電気事業法に基づく電気工作物の届出を行うこととされており、電気事業法を所管する経済産業省とも連携し、その把握に努めております。

 さらに、PCB廃棄物の保管事業者に、毎年の届出の際に、使用中の機器も併せて届け出てもらうよう指導し、これによっても把握しています。このほか、未届けのPCB廃棄物及び使用中のPCBを含む機器の実態把握のため、県内事業者を対象に平成24年度と26年度に、保管・保有の有無等について調査を実施しております。

 今後も、確実に期限内処理ができるよう、環境省、経済産業省などと連携して、未届けのものや使用中のものの調査、把握に努めてまいります。

 

山口律子委員

 期限が短いいま急でやるべきです。国に対して、各自治体への強い指導と、国民や事業

 者にPCBの危険性と処理期限のことを、テレビなどあらゆる手段を使って周知徹底することを求めるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。

 

小磯 廃棄物対策課長

 PCB廃棄物の適正な保管と期限内の処理のためには、国民や事業者への周知は非常に重要であると考えています。

 国に対しては、今までも北九州PCB廃棄物処理事業に係る西日本広域協議会や国からの意見照会などの機会に、国民や事業者に対して効果的な周知を行うよう求めてまいりました。今後も、引き続き様々な機会を通じて、国による国民や事業者への周知の実施を求めてまいります。

 また、県においても、保管事業者向けの説明会の開催や県のホームページを活用して、県民や事業者にPCB廃棄物の早期処理に向けた呼びかけを行っております。特に保管事業者に対しては、JESCO北九州事業所への早期に処理を委託するよう、個別の働きかけも行っており、今年度からは、処理予定時期の報告も求めることとしたところであります。

 引き続きこれらの取組みを継続するとともに、新たに事業者団体へも呼びかけを行い、

 適正な保管と期限内の処理を促してまいります。

 

山口律子委員

 PCB廃棄物の処理には多額の費用がかかることから、経済的な理由でPCB廃棄物の

 処理に出せない企業とか、倒産した企業のPCBの問題だとか、こういうこともあるわけですね。中小企業への財政的支援が必要だと考えます。県はホームページに財政支援をしっかり記載しています。ぜひ周知してください。さらに、財政支援の強化をしていただきたいと思います。

 県の担当課のお話を伺っておりますと、大変ご苦労されているということもよくわかります。特に使用中のものは、経産省の管轄であり、調査権限がなく直接実態を把握するのに困難があります。法の整備も含めて国に対策の強化を求める必要があると思いますが、国はどのように検討しているのでしょうか。また、国の動向を踏まえて、県はどのように対策を強化しようとしているのか、簡潔にお答えください。

 

小磯 廃棄物対策課長

 国では、高濃度PCB廃棄物の期限内の処理の達成に向けて、保管事業者に、処理期限より前の処分を義務付け、義務違反に対しては改善命令ができることとし、命令違反には罰則を科すことや、また、使用中のPCBを含む製品についても、所有事業者に処理完了期限より前に廃棄することを義務付けること、PCB廃棄物特措法に基づく届出がなされていないPCB廃棄物等について、都道府県等による事業者への報告徴収や立入検査の権限が強化されること、保管事業者が不明等の場合に、都道府県等はPCB廃棄物の処分に係る代執行を行うことができることとすることなどを盛り込んだPCB廃棄物特措法の改正案を3月に閣議決定するなど、対策の強化が図られようとしています。

 県としては、こうした対策強化を受けて、法が改正された際には、事業者に対して、PCB廃棄物の処理が義務付けられていることについて周知徹底を図るとともに、報告徴収・立入検査権限を活用して、未届けのPCB廃棄物や使用中のPCBを含む機器の実態をしっかりと把握していくこと、改善命令などを活用して、期限内の処理を確実に完了させることなど、県の取組みを強化していきたいと考えております。

 

山口律子委員

 PCB処理期限は、地元地域との約束を踏まえて設定されたものです。必ず達成すべき期限です。PCB廃棄物の処理完了にむけた部長の決意をお聞きかせ願います。

 

境 環境部長

 委員御指摘のとおり、PCB廃棄物の処理期限は、地元地域との約束を踏まえて設定されたもので、必ず達成すべき期限であります。

 県では、これまでも、PCB廃棄物の早期処理のための取組みを様々行ってきましたが、使用中のPCBを含む機器は、PCB廃棄物特措法の対象にこれまでなっておらず、その把握が難しいことなどもあり、処理期限内の処理完了は決して容易なものではないと考えております。

 こうした中、国においては、処理期限内の確実な処理の達成に向けて、県の権限強化などを内容とするPCB廃棄物特措法の改正がなされようとしています。県としても、こうした状況を受けて、処理期限内の処理がしっかりと達成できるように取組みの強化を図り、環境省、経済産業省、JESCO、特に、処理施設がある北九州市との連携を図りながら、期限内の処理完了に努めてまいります。

 

山口律子委員

 北九州市はカネミ油症事件が発生した地です。カネミ油症患者は猛毒PCBによる体の苦しみと社会的な差別の苦しみを抱えて49年になります。子どもにも胎盤を通してPCBが入ります。カネミ油症患者二世の方にお会いすると、「『母親から生んでごめんね』と言われたことが一番苦しい。地球上からPCBをなくしてほしい」とおっしゃっています。住民は危険物のゴミ捨て場にするなと訴えながらも、PCB処理にしっかりと向き合ってきました。ところが、環境安定値の11倍ものベンゼンを1年間も排出する事件が起きています。しかも長期にわたり、トップを含めて事業所がこの事実を隠蔽していたもので、極めて重大です。15年使用予定の施設を延長することとあわせて近隣住民の不安と怒りが渦巻いています。北九州事業所では、「頻繁に起きている事故が隠されている」との内部告発もあっており、こういったことも処理を遅らせている大きな要因の一つだと考えます。しっかりと監督責任を果たし、どんな些細な事故でも関係自治体に報告するよう指導を強めるべきです。この患者の思い、住民の思いをしっかりと受け止めてPCBを福岡県からなくしていくように取り組んでください。このことを知事にもお聞きしたいので知事保留いたします。

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