● 16年03月15日 県議会報告

2016年3月15日 予算特別委員会・山口律子議員質問答弁「土砂災害危険箇所対策について(大要)」



≪2016年予算特別委員会≫

2016年3月15日

 

土砂災害危険箇所対策について(大要)

 

山口律子委員

 

 日本共産党の山口律子です。土砂災害対策について質問します。

 先日、私は門司区上藤松地区を地元の市議会議員と一緒に視察しました。この視察には北九州市と北九州県土整備事務所の担当者の方も立ち会われ、地元住民の方々の要望を直接聞いていただきました。門司区は、1953年の西日本大水害の時に県内の死者・行方不明者297人の内、大規模な土砂災害により133名、44.8%もの犠牲者を出したところです。

 地形上、平野が少なく、山裾から中腹にかけて宅地化が進み、高齢者が多い地区が門司区上藤松地区です。私たちは2時間以上、山と住宅の境を上ったり下ったり、10箇所をまさに縦走しました。箇所箇所で私たちの声を聞きつけて何人も家から出てきて、また、通行中の方が立ち止まって、次々に危険な現状を訴えられました。そこで上藤松地区の住民が強く要望していることをふまえて伺います。

 上藤松2丁目では土砂災害警戒区域に指定されている区域において、ハード面の整備が不十分な箇所があります。近年、各地で発生している豪雨災害の状況を鑑みれば、上藤松地区のように住民が不安を強く持っているところなどは、県と市町村が連携し、土砂災害対策を進めていくことが必要と考えますが県の見解を伺います。

 

須貝 砂防課長

 

 土砂災害対策を進めるには、地元の御理解や土地の提供等、地元市町村の協力が必要不可欠であります。

 このため、市町村職員には説明会や研修を通じて砂防の知識を深めていただいております。

 また、現地の状況や地域の要望についても、情報を共有し事業を進めております。

 これからも、県と市町村がより一層連携をはかり土砂災害対策に取り組んでまいります。

 

山口律子委員

 

 門司区上藤松2丁目では、住宅地に隣接している山林で、崖崩れや風倒木による被害が土砂災害警戒区域外で発生しております。土砂災害警戒区域に指定されていない箇所でも過去に災害などが発生している場合は、土砂災害警戒区域の指定を行なうべきだと考えますが、県の見解を伺います。

 

須貝 砂防課長

 

 土砂災害警戒区域は土砂災害防止法に基づく基準により指定をしています。

 がけの場合は高さが5m以上、勾配が30度以上である場合に指定されるもので、過去に土砂災害が発生していることだけでは指定に至らない場合がございます。

 ただし、過去に災害が発生している箇所については、土砂災害警戒区域に指定されていなくても、県と市町村で必要に応じて現地の状況を調査し、対応策の検討をすることになります。

 また、避難場所や避難経路についての住民への周知といった避難体制整備については市町村が行いますが、その際、県は参考となる土砂災害に関する情報の提供を行い、技術的支援に努めてまいります。

 

山口律子委員

 

 北九州市とよく話をして、対応策の検討を行うよう強く要望しておきます。

 ここで委員長にお願いいたします。執行部に委員会資料を要求していますので、資料の配布をお願いいたします。「土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域の年度別区域氏定数」の資料です。

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山口律子委員

 

 委員会資料にありますように、県内に土砂災害防止法による土砂災害警戒区域が約1万7千5百区域、土砂災害特別警戒区域が1万6千区域、指定されています。2009年7月の集中豪雨で、県内で6名の方が亡くなられ、篠栗町では2名の方が土砂災害で亡くなられました。この年の総務企画委員会で、わが党の真島省三議員が災害対策について質問しています。

 この資料を見ておわかりのように、2009年の土砂災害警戒区域の指定は674箇所にすぎません。2010年から2013年にかけて、1万件をこえる指定を行なっていますが、全国でもトップクラスの指定を短期間に行なった要因などについて伺います

 

須貝 砂防課長

 

 平成21年7月には、篠栗町で発生した土石流により2名の方が亡くなられました。

 この災害を契機に、平成22年度より基礎調査といわれる区域を指定する際の測量等を行うための予算拡充を行いました。また、市町村協議や住民説明会を円滑に行うため、砂防課職員の増員も行いました。

 これらのことにより、短期間に指定を進めることができたと考えております。

 

山口律子委員

 

 記憶も新しいことですが、一昨年夏の広島市での土砂災害は76名の尊い生命が一瞬のうちに奪われました。広島市の土砂災害危険箇所は6,000箇所で、内土砂災害警戒区域に指定されているのは災害時1,800箇所で整備率は3割でした。指定外のところでも大規模な土砂災害が起き、「指定」の遅れに対し、広島県と市の責任が厳しく問われました。土砂災害防止法は2001年4月に施行されていますが、2009年に県に尋ねた時は、674区域しか指定できておらず遅々として進んでいませんでした。担当者の方からは、区域の指定は該当地区の方々から家の資産価値が下がるとか、建築コストが上がるとかの苦情が寄せられ合意を得るのが大変ですと聞かされました。

 2010年以降、数年間で指定箇所数は一挙に増えています。関係者の皆様のご努力に心から敬意を表すると共に、困難があっても必要な予算と体制があれば目標は達成できるということを教えていると思います。

 今後の県の行政にぜひ生かしていただきたいと思います。

 

山口律子委員

 

 県内には、委員会資料にありますように13,000箇所をこえる危険カ所があります。そのうち、保全対象人家5戸以上の箇所や公共的な施設がある箇所など、要対策箇所については5,571箇所でこれまで土砂災害対策の整備済みが945箇所、未整備箇所が数多く残っています。

 近年の1時間に100ミリを超える集中豪雨を考えると、土砂災害のハード対策は県民の生命、財産を守る上でも治水対策と並んで最も重要な課題だと思います。県としてどのように整備を進めていかれるのか、また進めるにあたっての課題は何なのか伺います。

 

 

須貝 砂防課長

 

 ハード対策については、保全対象の人家戸数や介護施設の有無、過去の災害履歴などを総合的に勘案し、整備効果の高い箇所から順次整備を実施しております。

 しかし、ハード対策を進めるにあたっては、工事に関するご理解や土地の提供等、地元の協力が必要であり、多大な費用と時間を要するため、ハード対策と併せて、県民の生命、身体を守るため住民への危険の周知や円滑な避難体制の整備を行うなどのソフト対策により、土砂災害対策を進めていくことが必要であると認識しております。

 

山口律子委員

 

 土砂災害対策を進めるにあたって、ハード対策とソフト対策を組み合わせて進めることの必要性は十分理解できます。ですが今のペースですと要対策箇所を終了するのは数十年もかかります。この十数年を見ましても、集中豪雨により博多駅周辺部が2度にわたり浸水し、2~3年に一度の頻度で集中豪雨や台風、地震に本県は襲われています。

 二度にわたって氾濫した御笠川は大規模な河川工事と山王公園地下の貯留装置の完成で2009年の観測史上最大といわれる豪雨に際しても見事にその効果が発揮されて災害が防止されました。

 また、飯塚市の明星寺川でも2003年の災害で河川工事が行われてその後の集中豪雨でも浸水の被害が防止されています。こうした実績を考えますと、ハード対策についても緊急性を要するところからしっかり取り組んでいただきたいということを強く要望いたします。

 最後に部長にお伺いいたします。

 この10年あまりの砂防関係の事業費を見ますと年間60億円から70億円台で推移しています。もちろん2012年度などは八女地区をはじめ県下全域で集中豪雨による土砂災害などが多数発生し、35億円余の災害関連の緊急予算が措置され、合計110億円余となっていますが、新年度の砂防関係の予算は総額で74億7千万円余ともどっています。

 13,000箇所を上回る土砂災害危険箇所があって県民の生命や財産を守るためには、砂防関係の予算はあまりにも少ないのではないでしょうか。新年度の予算でみるなら、県土整備費1,341億円余のわずか6%にすぎません。災害列島日本で、「国土強靭化」と言うなら土砂災害対策関係予算の大幅アップが必要です。部長の決意も含めてご所見を伺います。

 

山本 県土整備部長

 

 県土整備部におきましては、道路、河川、港湾、並びに今ご質問ありました砂防、多岐にわたる社会資本の整備を行っております。どの事業も県民の皆様方の安全安心の確保、利便性の向上、あるいはその活力ある地域づくりのために、必要不可欠なものだという風に思っております。

 この中で今ご質問有りました砂防関係の予算につきましては、国からの本県への交付金事業、この配分の事業費はそれほど伸びておりませんけれども、地方単独事業費について見ますと、この5年間で平成22年度の約10億円と比較いたしまして27年度には約22億円ということでこの5年間で2倍に増額をするなど必要な所要の予算の確保に努めてまいりました。

 今後とも、必要な予算の確保に努めてまいりたいというふうに考えておりますけれども、先程砂防課長からご答弁申し上げましたとおりハードの対策これは施設の整備を伴うものですからどうしても時間がかかります。そういった意味で県民の皆様の生命、身体を守るためにですね、早期に効果の上がるソフト対策これについても実施をさせていただいているところでございます。

 今後とも、ハード・ソフト一体となった対策を講じることによりまして土砂災害対策にしっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。

 

山口律子委員

 

 県民の命と財産、これが最大のものです。私の居住している若松区でも、また八幡東区でも大変危険地域が多く、県民の生命財産を守っていただくため、必要な予算をしっかり確保し、スピードを上げて整備を進めていただくよう強く要望し、質問を終わります。

 

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