● 17年03月21日 県議会報告

2017年3月21日 2017年予算特別委員会 高瀬菜穂子委員質疑・答弁「県住宅供給公社の空き家対策について」(大要)



≪2017年予算特別委員会≫

2017年3月21日

 

県住宅供給公社の空き家対策について(大要)

 

資料要求

1 公社賃貸住宅の空き家状況一覧
2 県住宅供給公社の損益決算書の概要

高瀬菜穂子 委員

日本共産党の高瀬菜穂子です。県公社住宅の空き家対策について伺います。
まず、①公社賃貸住宅の空き家状況一覧と②県住宅供給公社の損益決算書の概要を資料としてお願いしております。委員長、お取り計らいをお願いいたします。

 

 

 

高瀬菜穂子 委員

資料の説明と、無料、低額診療事業について簡潔にご説明をお願いします。

岩永和久 住宅計画課長

資料上段の1、公社住宅の空き家教協一覧表についてでございます。
表の内訳は、一番左側が公社賃貸住宅を団地シリーズとクラシオン・グランヴィルシリーズに分けておりまして、団地シリーズは昭和26年から平成7年まで建設したもの、クラシオン・グランヴィルシリーズは、平成8年度以降に建設したものとなっております。
また、その右の覧は、入居していない団地、定期借家契約で入居募集している団地、普通借家契約で入居募集している団地に区分し、それぞれの空き家戸数及び、空き家率を示したものとなっております。下の段に行くほど新しい建て物となっております。
公社におきましては、概、築50年以上を経過しました団地につきましては、入居募集の停止、または定期借家契約での入居募集を実施しているものであります。
平成28年9月30日現在の管理戸数は9,720戸ありまして、それに占める空き家戸数が3,153戸となっております。空き家率は32.4%であります。
表の右側は、入居募集をしていない住戸を除いた戸数、8,790戸に占める空き家率を別に紐解いたもので、25.3%となっております。

高瀬菜穂子 委員

簡潔にお願いします。

岩永和久 住宅計画課長

次に資料下段の2、公社の損益計算書についてでございます。過去3年間の決算額ベースの純利益を一番下の覧に示しております。

高瀬菜穂子 委員

空き家状況は、75団地の平均で32、4%、入居募集をしていないものを除いても25、3%にのぼっております。建て替え済みのクラシオン・グランヴィルは3.4%とほとんど空き家はありませんが、私が入手した資料によりますと、その他の団地では、5割、6割、募集停止のところでは7割を超えて空き家となっています。32.4%という数字は、極めて異常な数字だと思うのですが、県としてはどのように受け止めておられますか。

岩永和久 住宅計画課長

人口、世帯数の減少が見込まれるか、空き家は全国的にも増加しておりますが、公社住宅における入居募集をしていないものを除いた空き家率も、25.3%と高くなっておりまして、空き家の削減に努めていく必要があると考えております。

高瀬菜穂子 委員

同じ公社住宅で比べると、東京都の空き家率5、5%、神奈川県8%、大阪府8、7%、いずれも低率です。福岡の空き家率が高い原因について、どう考えておられますか。

岩永和久 住宅計画課長

空き家の増加は、団地の居住環境の低下につながるとともに、公社の経営にも影響を及ぼすため、公社においては入居基準等の緩和を行うとともに、リノベーションや入居募集キャンペーン、不動産業者による斡旋などにより、入居促進を図っているところでございます。
一方、建替えや用途廃止を予定している団地では、入居募集停止を行っていることに加えまして、その他の団地のなかにもる利便性がよくない、住宅機能が時代のニーズに合わないといった団地があることによりまして、入居率の低下が生じているものと考えております。

高瀬菜穂子 委員

入居募集停止となって、何年もほったらかしにしていること、今おっしゃったように、住宅性能が時代のニーズに合うように計画修繕やリノベーションを行ってこなかったことが大きな原因であると思います。
空き家率が高くなれば、防犯上、防災上、環境衛生上、風景景観上、また、地域活性化の観点からも問題が起こります。この指摘は住宅計画課自身が、「空き家問題の対策について」パンフレットで行っています。すでに、居住者からは、「夜出歩くのが怖い」「人気がなくて幽霊屋敷のようだ」という深刻な声が出ています。
改めてお聞きしますが、住宅供給公社の目的は何ですか。

岩永和久 住宅計画課長

公社の定款では、その目的は、住宅を必要とする勤労者に対し居住環境の良好な集団住宅等を供給し、もって住民の生活の安定と社会福祉の増進に寄与することとなっております。

高瀬菜穂子 委員

言われましたように、良好な住宅の促進ですね。そして憲法25条の精神、地方住宅供給公社法に基づいて、居住者が人間として尊重される運営が図られるべきです。
ところが、現在の状況はどうでしょうか。県内には、入居停止となっている公社住宅が19団地もあります。そのうち3団地は、入居者はいなくなっているわけですが、残りの16団地は、非常に高い空き家率で荒廃しているにもかかわらず、もちろん家賃を払って住んでおられるわけです。
戸畑の中原団地は98戸に対し、入居は7戸92.6%の空き家率です。若松の白山団地は、24戸のうち7戸、空き家率70.8%。同じく若松の童子丸団地は24戸のうち8戸入居で、空き家率66.7%。これが、童子丸団地の写真ですが、40年住んでいる方が、「外壁塗装は記憶にない」とのことでした。賃貸住宅事業について計画的な修繕、長寿命化のための維持管理を怠った結果、このような状態になっているのではありませんか。見解を伺います。

 

 

岩永和久 住宅計画課長

委員ご指摘の通り、中原団地については、公社はすでに用途廃止に向けて昨年度、入居者のみなさんへ説明を行い、退去が進んでおります。
白山団地については、公社は平成20年度の建替事業の説明を行い、転出を希望しない一部の入居者の要望に応えて1棟を残しておりましたが、用途廃止に向けて今年度、入居者のみなさんへ住み替えに関する説明を行っております。
童子丸団地についても、現在事業の着手に至っておりませんが、公社は必要に応じて屋上防水や外壁の補修等を実施しております。
公社は、募集停止団地について順次建替え等の事業化をすすめることしており、県としましては、事業化までの間、日常生活に支障がないよう修繕等の対応を行うことが必要であると考えております。

高瀬菜穂子 委員

まるで、しっかり対応しているように言われましすが、中原団地は板塀で打ち付けられ廃墟のようです。
必要な補修を行っているといわれましたが、童子丸団地では、この3月4日に停電となったそうですよ。九電が調べたら、部屋のブレーカーは落ちておらず、室外ブレーカーが落ちていた。次回落ちれば対応できないといわれたとのことです。このブレーカーですね。この団地は築55年です。公社では賃貸使用期限を70年としていますが、あと15年もこのままの状態でしょうか。
空き家率55%の門司区片上団地では、計画修繕などがない上に、イノシシが暴れています。数年前、台所にイノシシが入っていたとのことで、その方は転居されました。公社に柵を作ってほしいと要求したけれど、「できない。自分たちでつくれ」といわれた。それで自分たちでつくったが、補修する体力は「もう今はなくなった」といわれました。団地を「今後どうするつもりか」と何回も公社にたずねたが、「まだ、わからない」との答えで、「人生設計が立たない」と言われました。
団地自治協の方は、「人権侵害の状態。住まいは人権との発想が全くない」と怒りをあらわにされています。早急に老朽団地についての今後の計画を明らかにするとともに、居住者の声を聞き、居住の安定のための措置を講じるべきと考えます。県としての考えをお聞きします。

 

岩永和久 住宅計画課長

公社は、昨年度策定した経営計画で、築50年を経過した団地は、築70年を超えない範囲で建替え等を進めることとしており、事業化が見込める段階で事業の計画を入居者のみなさんにお伝えしておりますが、そのお伝えする時期を早めたいと考えているとのことでございます。県としましても、できる限り早期に入居者のみなさんへ、計画をお伝えすることが必要であると考えております。
また修繕につきましては、入居者のみなさんからのお話を聞き、居住性や安全性など日常生活に支障がないよう、対応する必要があると考えております。

高瀬菜穂子 委員

いま課長がお答えになったことは、当たり前の最低限のことですよ。きっちりやっていただくよう、公社を指導していただきたい。
入居停止になっていない団地についても、空き家率の高い住宅はあります。私の地元小倉南区の日豊団地、沼団地ともに空き家率5割を超えております。沼団地では、1階に住んでいるにもかかわらず、雨漏りがひどく部屋に青シートを敷いているとの訴えに、応急措置をしていただきましたが、計画修繕の不十分さを指摘せざるをえません。
自治協が実施したアンケートには、「ベランダの鉄さび、屋根、階段の雨漏り、台所の床の腐食、畳の腐食・カビ、外壁の腐食・カビ、風呂のドアが閉まらない、ふとんが干せないなど、深刻な要望が出ています。老朽化に伴う劣化については、公社負担で改善することになっていると思いますが、このような実態について、どのように認識し、どう対応しようとされていますか。また、稼動率を上げるため、「経営計画」にあるような子育て、高齢者対応、リノベーションをすすめるとともに、家賃の見直しなどを行うべきかと思いますが、見解を伺います。

岩永和久 住宅計画課長

公社の団地のなかには、老朽化が進んだ団地もありまして、その居住環境の改善等を進めることは重要だと認識しております。
公社は、今後長期に活用される団地においては、予防的に行う計画修繕を募集停止団地や定期借家の団地においては、安全性や防水等、日常生活に支障がないよう緊急修繕を行っております。
また、公社は経営計画に基づき、子育て世帯や高齢者への対応として、建替えの際のバリアフリー化や福祉施設等の導入、需要が見込める既存団地でのリノベーションに取り組んでおります。また、住棟の集約化による余剰値は地域貢献施設用地等として個々の団地に応じた活用を図ることとしております。
家賃については、市場家賃の調査の上、定期的に見直しを検討しております。
県としましては、引き続き着実に実施していく必要があると考えております。

 

高瀬菜穂子 委員

「経営計画」には、立派な方針が書かれています。しかし、課長が言われるように、着実に実施されていないし、修繕も不十分なんですよ。今度、クラシオンにはオートロックがつけられるそうですが、一方でイノシシの柵はつくらない、きちんと現実を見て公社を指導していただきたいと思います。
昨日、日豊団地の方に話を伺いました。「引っ越しの車が来るたびに、また減るのかとドキッとする」「4、5階がずっと空いているから上の方の家賃を安くしたらどうか」「5階を2戸1にしてリノベーションすれば」などの声が寄せられました。同じ立地でも、隣の県営住宅は、5階まで埋まっていますから、家賃を下げることは、重要なポイントです。
公社は、2004年から10年間の「経営改善計画」で分譲事業からの撤退など、財務の健全化に取り組まれ、資料にもありましたように、純利益をあげておられます。今後は、遅れていた賃貸住宅の居住環境の整備に集中して取り組んでいただきたいと思います。そのためには、資金も必要になるかと思いますが、大阪や神奈川では、公社の借り入れに対して利子補給を行ったとも聞いており、県としての財政支援も含めて、事業を進めていただきたいと思います。この点については、部長の答弁を求めます。

松本 悟 建築都市部長

住宅供給公社への支援についてでございますが、住宅公社は経営的に健全な状況であり、修繕等については公社は賃貸事業において自ら行うべきと考えております。
しかしながら一方、県では、住宅政策のマスタープランである住生活基本計画のなかで、目指すべき住生活の姿として、次世代につなぐ人と環境にやさしい心豊かな住生活を掲げており、公社もその目標に向かって一翼を担っております。
県としましては、公社住宅におきましても、入居者のみなさんに良好な居住環境を提供していくことは重要と考えておりまして、公社の自主性を尊重しながら経営計画を踏まえて建替えや既存住宅の維持保全など、着実に事業を進めるとともに入居者のみなさんの声に耳を傾け、きめ細かな対応を行うことにより、居住の安定が図られるよう公社を指導してまいります。

高瀬菜穂子 委員

私は、公社住宅の「人権侵害」とも言えるこの状態を、知事にもしっかり認識していただきたいと、今回、この問題を取り上げました。これまで県は、事業を公社任せにしてきたわけですが、「県が指導する」とただいま部長が答弁されました。今後、公社とともに取り組むということですね。確認です。

松本 悟 建築都市部長

住宅に対する考えは、公社も同じでありますので、公社を指導してまいりたいと考えております。

高瀬菜穂子 委員

今後の事業の推移を見守ってほしいとの部の表明も受けましたので、今回は知事保留せず、見守りたいと思います。
昨年10月、全国公社自治協総会において、福岡県住宅供給公社に対し、異例の「特別決議」が採択され、「居住者が人間として尊重される運営」を求めています。
全国でも注目される劣悪さであることを申し添え、最後に、今後も注視、監視していく決意を表明し質問を終わります。

 

 

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