● 18年03月08日 県議会報告

2018年3月8日 2月定例会・高瀬菜穂子議員一般質問・答弁「憲法9条改正について」「医療介護改革について」



2018年3月8日   2月定例会・高瀬菜穂子議員一般質問 (大要)

 

 

<憲法第9条の改正について

 

高瀬菜穂子 議員

 

 日本共産党の高瀬菜穂子です。通告に従い一般質問を行います。

 まず、憲法9条改訂について、伺います。安倍首相は、昨年5月、憲法改正の期限を「2020年」と区切り、9条1項、2項を残して、自衛隊を明記する考えを表明しました。これを受け、現在、さまざま議論が進められています。安倍首相は、「自衛隊を書き込むだけで何も変わらない」などと説明をしていますが、憲法に明記されようとしている自衛隊は、安保法制・戦争法の成立により、もはや「専守防衛」の自衛隊ではありません。海外での武器使用が認められた自衛隊を9条に位置づければ、「後から作った法律が前の法律に優先する」という法律の世界のルールから、9条2項を空文化してしまうことになるのは明白です。そもそも自民党改憲草案は、2項を削除し、戦力としての「国防軍」を位置づけることを目指していました。2項削除に対する国民の反対をかわし、2項を残した上で死文化するのが目的といえます。

 歴代の政権は、「自衛隊は自衛のための最小限度の実力であって戦力ではない、だから憲法違反ではない」と説明し、その結果、海外派兵、集団的自衛権の行使、武力行使をともなう国連軍への参加はできないといってきました。これを安倍政権は安保法制で崩し、それでも9条2項が無制限の集団的自衛権の行使を縛っているため、縛りから解き、米軍とともに海外で戦争できる国に変えようというのが、9条改定の狙いです。これに対して各界の著名人が呼びかけ人となり、独裁的な安倍政権のもとでの9条改憲を許さないと、全国統一署名が取り組まれています。日本共産党もその趣旨に賛同し、憲法9条を守り抜くため全力を挙げているところです。国の根幹を変えようとする安倍政権の9条改定について、知事はどのようにお考えでしょうか、見解を伺います。  

 

【小川 洋 知事答弁】

 

 日本国憲法第9条の平和を希求する理念については、非常に大切なものと考えております。

 他方、日本国憲法改正については、国会が発議し、国民に提案してその承認を経なければならないものでございます。このため、憲法改正に必要性やその内容、発議の時期等については、国民の代表である国会議員が、国会の場で国民の思いも踏まえて御議論いただくものであると考えます。

 

 

<医療介護改革について

 

高瀬菜穂子 議員

 

 次に、「医療介護改革」について伺います。

 社会保障予算の「自然増削減」をかかげる安倍政権のもと、公的医療・介護制度を土台から変質させる改悪が次々と具体化されています。「医療保険改革法」は、都道府県が策定する「国保運営方針」「医療費適正化計画」「医療計画」「地域医療構想」「介護保険事業支援計画」について、互いに「整合性を確保」するよう明記しており、これら計画が一斉に始動するのが、新年度、2018年度です。国保の財政管理と国保行政の指導、医療給付費の総額抑制、基準病床数の認定と管理、病床機能の再編・淘汰、これらの権限をすべて都道府県に集中し、国の指導のもとで給付費抑制を一体的に推進するのが安倍政権の「医療介護改革」の核心です。

 このような中で、必要な医療介護サービスを確保し、県民の命と健康を守る県の責任はいよいよ重要となります。新たな制度が始まるにあたって、いくつかの点について質問します。

 

 まず、国保の滞納処分についてです。本県の滞納世帯は2017年6月現在、10万1513世帯、滞納率は13.4%に上ります。そのうち短期保険者証交付世帯が約4万9千世帯、窓口10割負担となる資格証明書交付世帯が約1万8千世帯で、交付割合は全国でトップレベルです。 国保の被保険者は、高齢者や低所得者の割合が高く、「払いたくても払えない」のが実態であり、そうした中、受診抑制や手遅れ事例につながる深刻な事態も発生しています。

 しかし、国は「医療費削減」や「収納率向上」をすすめるため、「保険者努力支援制度」をつくり、新規滞納処分を増やした自治体に予算を重点配分するなど、制裁の強化を行っているため、全国で生存権を脅かす、差し押さえが横行しています。わが党の倉林明子参議院議員がこの問題を取り上げ、昨年夏、厚生労働省は「国保の滞納に関する差し押さえ禁止の基準や滞納処分の執行停止における生活困窮の基準」について都道府県に資料配布しています。

 そこで、知事に伺います。この資料の内容、つまり、給与等の差押禁止の基準を明らかにしてください。また、市町村に対しどのように周知したのかも、あわせてお答えください。本県の2016年度の差し押さえ件数は前年を上回る14,998件、32億8,300万円に上りますが、基準が守られているのか疑問です。

 

 次に、新たに策定された「福岡県国民健康保険運営方針」に、国保法44条が位置づけられていない問題です。昨年の予算特別委員会で私は、国保法44条に基づく一部負担金減免が県下全体でも年間200件に満たない件数であり、疾病や失業等で必要な医療を受けられない経済状況の方々の医療保障には程遠い状況であることを指摘しました。国保の制度改革に当たって、国保法44条をどのように位置づけ活用するのか、見解を伺います。

一方、無料低額診療制度は、年間43万人を超える方々が活用しており、民間医療機関の努力で医療保障が行われています。この無料低額診療について、私は、昨年の予算特別委員会で、県民への周知をお願いしました。北海道では道教育委員会教育長が、各市町村教育長に通知を出し、就学援助とともに無料低額診療についてていねいな周知を行うよう求めています。沖縄県でも、医療実施機関一覧も添えた周知を教育委員会が行っています。本県ではどのような周知が行われたのか、答弁を求めます。

 

最後に、介護保険についてです。介護保険は、保険料の度重なる引き上げとともに、介護報酬の引き下げ、2015年度には要支援1・2の訪問・通所介護に関する保険給付がはずされ、市町村が行う地域支援事業に移行されました。昨年の改正では、利用料3割負担が導入され、今年8月、実施に移されます。さらに、今回は見送られましたが、要介護1・2を介護給付からはずすなど、軽度者に対する給付のあり方が検討され、2019年に結論を出すとされています。介護保険は改悪に次ぐ改悪で、これでは必要な介護は受けられません。これ以上のサービスの切捨ては許されないことを、国に対して厳しく求めていただきたいと考えます。知事のご所見を伺い、質問を終わります。

 

【小川 洋 知事答弁】

 

<滞納処分の差押禁止基準等について>

 

 昨年8月の国の会議で配布された資料は、差押の基準等を説明したもので、その内容は従来から国税徴収法等に定められております。

 具体的には、給与等の支給の基礎となった期間一月ごとに滞納者本人につき10万円、滞納者と生計を一にする親族があるときは、これらの者一人につき4万5千円を加算した金額までは、差し押さえることができないこととされております。

 県では、この資料を全市町村に配布し、改めて周知を図ったところであります。

 なお、毎年実施している市町村担当職員を対象とした研修会においても、差押禁止の基準を示しながら、市町村において適切な滞納処分を行うよう助言しております。

 

<国保の制度改革にともなう国保法第44条の位置づけについて>

 

 国保法第44条の規定は、被保険者が疾病や失業等により一部負担金の支払いが困難となった場合に、医療機関受診の際の窓口負担を、市町村が減額または免除するというものであり、国保の制度改革後も、その取扱いに変更はありません。

 県としては、引き続き市町村に対し、一部負担金の減免制度の運用について、実情に配慮したきめ細かな対応を行うよう、助言してまいります。

 

<無料定額診療事業の周知について>

 

 無料定額診療事業は、社会福祉法の規定に基づき、医療機関が低所得者やホームレス等の生計困難者に対して、無料または低額な料金で診療を行う事業であり、県内27の医療機関で実施されております。

 本事業については、その内容と実施している施設の一覧を、県のホームページに掲載し、その周知を図っております。

 なお、県内の自立相談支援機関に対して、生活に困窮された方への支援がしっかり行われるよう、無料定額診療事業を含む公的制度について研修を実施したところであります。

 

<介護保険制度の見直しに関する国への要望について>

 

 介護保険制度の見直しは、今後の高齢化の一層の進展にともない、医療や介護ニーズの増加が見込まれるなか、地域における介護体制の確保、介護保険制度の持続可能性の観点から行われてきております。

 このようなことから、要支援の方に対する訪問介護と通所介護については、地域住民のみなさんの力を借りて、柔軟にサービスをできるように、平成27年度から市町村事業に移行され、実施されているところでございます。

今後、国において、その移行状況等を把握・検証したうえで要介護2以下の軽度の方に対する各種給付について、市町村事業への移行を検討することとされているが、県としては必要なサービスに支障がおきますことがないよう、その検討状況を見守ってまいりたいと考えております。

 

<第二質問>

 

高瀬菜穂子 議員

 

 差押禁止基準について、知事からご答弁がありました。1月につき1人10万円、親族がいる場合には1人につき4万5千円の加算です。2人家族ならば14万5千円までは差し押さえてはならないわけです。ところが、夫婦2人で、2ヶ月15万円の年金のうち6万円が差し押さえられたなど、まさに国税法違反の事例が県内でも見られます。市町村への周知を重ねてお願いします。

 また、資格証明書について、「世帯主の疾病や失業等の特別の事情がある場合には交付されない」とされていますが、その手続きの際にも、滞納分を払うことが条件とされ、医療を受けられない例が発生しています。収納第一ではなく、医療第一となるよう指導していただくこともあわせてお願いし、質問を終わります。

 

 

 

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