● 18年10月04日 県議会報告

2018年10 月3日 2018年決算特別委員会 高瀬菜穂子委員質疑・答弁「水問題について」 (大要)



<2018年決算特別委員会>

      2018年10月3日

 

水問題について(大要)

 

 

高瀬菜穂子 委員

 

日本共産党の高瀬菜穂子でございます。水資源問題について質問します。私は、先の予算特別委員会において、水資源開発と市町村への影響について質問をいたしました。過大な需要予測にもとづいて水資源開発を行った結果、市町村の実態と合わず、負担だけが増大し、うきは市のように上水道がない中で責任水量を負担しなければならないという深刻な事態まで発生していることを指摘したところでございます。この問題については、県から「広域的な調整を担う立場からの助言や調整を必要に応じて行う」との答弁をいただきました。その後、うきは市の方からの相談などがありましたでしょうか。

 

田島 幸一 水資源対策水道整備室長

 

県は、うきは市との間で定期的に意見の交換等を行っておりますが、市から水量の見直しについて相談は受けていないところであります。

 

高瀬菜穂子 委員

 

相談は受けていないとのことですが、現在上水道がないわけですから、再来年供用開始の小石原川ダムから日量5,740トンを受水することは当面不可能です。 日量5,740トンは年間では209万5千トンです。「福岡県の水道」でこれに匹敵するところはどこかと探しましたら、八女市が258万6千トンでした。しかし、八女の人口はうきは市の2倍以上なんですね。私は、この水量はどう考えても過大だと思います。この水量は使おうが使うまいが、契約した責任水量ですから、費用負担が生じます。そうなると、水道料金も集められないのに、どうやってその費用を払うのか、自治体にとっては大問題にならざるをえないと思います。

だいたい、日量5,740トンはどうやって決まったのでしょうか。当時のことを知る人から「とても地元だけでは判断はつかない。国も県もいっしょになって協議をして決まった。」と聞きました。そのときに住民の意向調査が行われたのかを聞きますと、全く行っていないという答えでした。日量5,740トンの決定については、県にも責任があると思います。

私は、こうした問題が福岡県で生じていることについて、政府交渉で取り上げ、国土交通省にどう解決すべきかを尋ねました。その際、ダムについては「用途の変更」が考えられるとの助言を受けました。小石原川ダムの治水容量は県の負担であり、今災害が続く中で、治水容量を増やすことについては住民の理解は得られるのではないかと考えます。そうすれば、うきは市の利水容量を見直すことは、可能ではないかと考えますが、県の見解を伺います。

 

江﨑雅彦 水資源対策課長

 

小石原川ダムは、利水と治水の両面を備え持った多目的ダムでございます。したがいまして用途の変更を行うには、利水関係者ならびに治水関係者の間での合意が必要となります。

 

うきは市としましても、将来的な地下水の枯渇や汚染等のリスクに備え、水道事業の導入が必要である、そういう認識に変わりはなく、小石原川ダムの利水容量は必要なものとして確保しているというふうな認識であると存じております。

 

高瀬菜穂子 委員

 

利水関係者や治水関係者の間での合意があれば、ダムの用途変更は可能であるということだと思います。確認したいと思います。

うきは市は水道事業の導入が必要との認識で、国・県と協議し、水源開発を行ったと思います。しかし、うきは市は今も9割が井戸水です。市民アンケートでは、「上水道にすぐつなぐ」という世帯は6.9%、井戸水と併用しながらが20.6%、「今の水が使用できなくなれば」が31.9%、「全く考えていない」が33.5%であったことからも、水道計画は困難を極めると考えられます。

国の「新水道ビジョン」では、「今後の人口の減少傾向は確定的であり、このことは水道にとって給水人口や給水量も減少し続けることを意味します。」と指摘し、2060年には水需要動向は現在よりも4割も減少すると予測しています。そんな時に、新たな水道敷設に莫大な税金を使い、市民にも水道管と水道料金の負担を押し付けること、押し付けることになるのはあまりに理不尽だと思います。

うきは市の状況をよく聞き、必要な場合、ダムの用途変更も含め、広域的な調整を行っていただくよう、重ねて要望いたします。

 

次に、春日那珂川水道企業団について伺います。同企業団による那珂川の違法取水が発覚してから3年がすぎました。現在はどのように水を確保しているのか、また、恒久水源確保に向けて取り組んでいるときいておりますが、その進捗・見通しについてお尋ねします。

 

江﨑雅彦 水資源対策課長

 

 春日那珂川水道企業団が確保する必要がある恒久水源の目標水量は、日量1万6,150トンでございます。現在、不足分につきましては、平成32年3月までを期限に、福岡市や福岡地区水道企業団から暫定的な水融通を受けているところでございます。

 春日那珂川水道企業団は、恒久水源を確保するための具体的な計画を平成28年3月に決定し、トンネル湧水、ため池余剰水、深井戸開発など5つの策による水源の確保に向けて取り組んでいるところでございます。

 現在の確保状況でございますけれども、平成30年4月からトンネル湧水日量2,910トンの取水を開始しておりますけれども、現状のところ、全量確保には至っておりません。

 

高瀬菜穂子 委員

 

現在は福岡市と福岡地区水道企業団が那珂川の水を人道的立場から融通している、また、恒久水源として日量1万6,150トンを開発予定であるが、深井戸の開発やトンネル湧水などで水源の確保につとめているが、現在のところ、日量2,910トンの取水しかできていないということだと思います。目標の5分の1にも達しておらず、事態は深刻といわなければなりません。県は春日那珂川水道企業団に対して、これまでどのような指導を行ってきたのでしょうか。

 

江﨑雅彦 水資源対策課長

 

春日那珂川水道企業団が、平成28年3月に決定いたしました恒久水源を確保するための具体的な計画に基づきまして、企業団から定期的に、関係者との協議状況、スケジュールそういった進捗状況の報告を受ましてけ、助言、指導を行っております。

具体的には、期限内に全量確保できますよう、水資源の安定確保、水道事業許可の観点から助言を行いまして、また、スケジュール的に困難となりませんよう、新たな追加策につきましても並行して検討するよう指導しておるところでございます。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 指導・助言を行ってもなお、水源確保に至っていないということだと思います。私ども日本共産党県議団は、直接春日那珂川水道企業団からお話しを伺いましたが、恒久水源確保にそれはそれは苦労されておられました。

県は、広域的な水の確保については責任があります。また、那珂川を管理する立場からも、県には責任があると私は考えます。春日市、那珂川市16万人の生活に不可欠の水問題について、早期の解決を図るため、福岡県としても一歩踏み込んで力を出していただきたいと思います。

違法取水が始まった40年前は、福岡地区を中心として極めて深刻な水不足状態でした。県は、筑後大堰をはじめ、水資源確保のため奔走され、さらに第4次ウォータープランの計画を超える水開発までも行って、現在では、日常的には水は十分に確保できています。今年の夏は、1か月も雨が降りませんでしたが、先ほどの日向神ダムの農業用水を除いて、上水道の取水制限などはありませんでした。五ヶ山ダム、小石原川ダム、伊良原ダムの水が本格供用開始になっていない現在においても、県全体でみると水不足は解消されています。ですから、今ある水資源を活用して、春日、那珂川の水問題を解決することは可能だと考えます。

福岡地区水道企業団は、大山ダムの水が供用開始になった際、構成団体の配分水量を大きく見直し、筑後川の取水を大幅に減らしました。このことからも配分水量を見直すことは可能だと考えます。福岡地区水道企業団の構成団体の中には、たとえば宇美町のように配分水量が増えたことで、5年間で2度の値上げを行い、水道料金が1.7倍になったところもあります。人口は減っており、国の水道ビジョンにあるように、需要予測を下方修正する必要のある自治体もありますから、そうした自治体と相談することもできるのではないでしょうか。また、北九州と福岡を結ぶ緊急連絡管は日量5万トンの送水が可能であり、活用の余地があると思います。すでに莫大な税金をかけて開発した水があるのに、春日那珂川水道企業団が新たな水源開発で困難を抱え、域内住民は不安を募らせています。違法取水は認められないことです。しかし、広域的な水確保を行う立場から、県が調整を行うべきではないかと考えます。見解をお聞かせください。

 

江﨑雅彦 水資源対策課長

 

 恒久水源の確保につきましては、春日那珂川水道企業団において、現在、自己水源としてどのような方策があるかについて様々な検討や調査がなされているところでございます。

 県としては、これまで、水道企業団が検討等を行っている恒久水源確保策の進捗状況を随時確認し、必要な助言等を行ってきたところでございますけれども、水道企業団において、期限内に恒久水源の確保を図ることが必要であると考えており、引き続き適切な助言、指導に努めてまいります。

 仮に水道企業団が、水道供給に必要な自己水源の確保ができず、福岡都市圏の水道事業者等に水の融通を求めざるを得ないという状況になり、水道企業団又は関係市町村から県に対しまして、広域的な調整の要請がなされた場合には、県といたしましては、水道水の供給を受ける春日市、那珂川市の住民生活を守り、経済活動に支障を生じさせないということを最優先に、広域的な調整を行う立場から、必要に応じまして、助言、指導を行っていくことを考えております。

 

高瀬菜穂子 委員

 

  ご答弁、ありがとうございました。水道供給に必要な自己水源が確保出来ず、広域的な調整が必要だという場合に春日、那珂川の住民生活を守り、経済活動に支障を生じさせないことを最優先に広域的な調整を行う立場から、助言、調整等を行うということです。ぜひ、その立場で臨んでいただきたいと思います。春日那珂川水道企業団では、新たな水資源確保のため、努力をされていますが、期限は2020年の3月ということですから、来年の早い時期に見極めが必要になると思います。よろしくおねがいいたします。

 最後に、この機会に改めて要望いたします、国の「新水道ビジョン」は日本の総人口の減少をこれまでとは大きく異なる「変化」と位置付けています。これまで「拡張」を前提としてきた水道関連の施策を見直し、給水人口や給水量の減少を前提に施策を講じなければならないとしているわけです。人口減で料金収入が不足し、老朽化した管路施設や浄水場等の更新などが図れなくなることを課題として指摘しています。

そうした時期に本県では、日量10万トンを超える新たな水源が開発されます。その負担が水道料金として県民にかかってくるわけで、本県では、人口減の影響がとりわけ深刻になることが予測されます。

 今回、うきは市と春日那珂川水道企業団の問題を取り上げましたが、今後、配分水量や水道料金、適正な水供給について市町村が矛盾を抱えることが考えられます。その際、県が広域的調整を行う立場から、全体を俯瞰して対応していただくよう強く要望いたしまして質問を終わります。

 

以上

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