● 19年09月24日 県議会報告

2019年9月24日 9月定例会 高瀬菜穂子 一般質問「 幼児教育・保育の無償化について 」「 夜間中学の設置について 」(大要 )



2019年9月24日   9月定例会・高瀬菜穂子議員一般質問 答弁(大要)

 

 

<幼児教育・保育の無償化について>

 

高瀬菜穂子 議員

 

 日本共産党の高瀬菜穂子です。

 まず、「幼児教育・保育の無償化」についてです。10月からの実施の「無償化」は、高い保育料に苦しんできた子育て世代に大いに歓迎されています。しかし、今回の「無償化」の対象は、3歳から5歳児で、最もお金のかかる0歳から2歳児については住民税非課税世帯のみしか適用されません。副食費、月4,500円の実費徴収や「指導監督基準」を満たさない認可外保育施設であっても5年間は無償化の対象とされるなど、さまざまな問題が指摘されています。

 そこで、まず、副食費の実費徴収について伺います。今回、生活保護世帯や三人目のお子さん、さらに年収360万円以下の世帯について副食費が免除されることになりました。実費徴収の対象となる世帯数は、把握されていないとのことですが、年収360万円を少し上回る世帯は相当数に上ると考えます。秋田県では、子育てに係る経済的負担軽減のため、「副食費助成制度」を作りました。県2分の1、市町村2分の1の負担で、3歳から5歳児の副食費を完全無償にできるものです。これにより、秋田県ではすでに半数以上の市町村が副食費を無償としました。全国でも100以上の自治体が無償にすることがわかりました。本県でも、秋田県のような軽減制度を検討すべきではないでしょうか。知事の見解を伺います。

 

小川洋 知事

 

副食費に係る負担軽減制度の検討について

 

 お答えを申し上げます。まずはじめに副食費に係る負担軽減制度の検討でございますが、副食費につきましては、今回の無償化の対象外とされまして、保護者は直接、今まで払った施設に副食費を払うことになりました。

 しかしながら、一方で、保護者の負担を配慮して、免除対象となります保護者の範囲は拡充されておりますし、また、今回、保育料自体が無償化されることによりまして、保護者の負担は、全体として軽減されることになっております。県といたしましては、独自の副食費に係る軽減措置をこれを設ける考えはありません。

 

 

高瀬菜穂子 議員

 

 今回、内閣府は、利用者が副食費を滞納する場合について、「滞納がある保護者から事情を聞き、その理由や改善策、利用継続の可否等を検討することが求められます」と自治体向けの説明で示しています。これまで、保育料の滞納があったとしても、それを理由に退所させることはできないとされていました。「利用継続の可否等の検討」との文言があるため、滞納を理由にやめさせることができるのか、との疑問が寄せられています。児童福祉法に照らしても、滞納による退所はあってはならないと考えますが、知事の見解を伺います。

 合わせて、保育施設において滞納が発生した場合、どのように対応するのか、市町村へはどのような指導を行っているのか、伺います。

 

 

小川洋 知事

 

副食費の滞納の取り扱いについて

 

 次に、副食費の滞納の取り扱いでございます。児童福祉法におきましては、市町村は、申し込みのあった児童を保育所で保育しなければならないとそう定められております。また、国は、保育料の滞納を理由に、保育所からの退所の強制はできない旨通知をいたしております。

 法律や国の通知を踏まえますと、無償化の実施後、施設への副食費を保護者が仮に滞納した場合も、市町村がその退所を強制することは児童福祉の観点からできない、このように判断をしておりまして、市町村にもその点指導してまいります。

 

 

高瀬菜穂子 議員

 

 次に、指導監督基準を満たさない認可外保育施設について伺います。保育士割合を認可保育所の3分の1以上とすることなどを求める認可外保育施設指導監督基準を満たさない事業者は、本来、保育安全の観点から最終的に保育の事業から排除すべきものです。ところが、今回、5年間の猶予が設けられ、無償化措置の対象となりました。しかし、自治体等から強い懸念が示され、経過期間中でも、条例で定めることで対象施設を限定できることとされました。

 そこで、知事にお尋ねします。県内の認可外保育施設数、そのうち、基準を満たさない施設数はどれだけか、明らかにしてください。現在、これら施設に対して、県はどのような指導・監督を行っているのか、立ち入り調査はどの程度か伺います。既に、埼玉県和光市などで対象施設を限定する条例制定が行われています。県内市町村にも働きかけるべきではないでしょうか。知事の見解を伺います。

 

 

小川洋 知事

 

指導監督基準を満たさない認可外保育施設に対する指導・監督について

 

 次に、指導監督基準を満たさない認可外保育施設に対する指導・監督についてお尋ねがございました。県所管の届出保育施設いわゆる認可外保育施設は、本年9月1日時点におきまして、344施設ございます。そのうち、国の指導監督基準を満たしていない施設は236施設、約7割となっております。

 県といたしましては、原則年1回の立入調査というものを行っておりまして、その際、国の指導監督基準を満たさない施設に対しましては、基準に基づいて改善指導を行っているところでございます。

 

認可外保育施設に関する市町村の条例制定について

 

 認可外保育施設に関する市町村の条例の制定についてお尋ねがございました。今回の無償化におきましては、認可保育所に希望しても入れない利用者がいることを踏まえまして、届出保育施設も無償化の対象とされたところであります。

 その経過措置といたしまして、国の指導監督基準を満たさない施設につきましても、制度開始から5年間は無償化の対象となっているわけであります。

 この経過措置の期間内において、市町村は、無償化の対象となる施設を、国の指導監督基準を上限として、独自に限定をする条例を定めることができるようになってございます。9月現在、本県でこうした条例を制定しようとする市町村はございません。

 このような条例の制定につきましては、それぞれの地域における待機児童、また保育所の整備状況をこれらを習熟した市町村がそれらの状況、現実を勘案して自ら判断すべきものであるとこのように考えております。

 

 

高瀬菜穂子 議員

 

 保育中の死亡事故で亡くなった子どもの数は、2004年から2017年の14年間で198人に上っており、認可外保育施設での死亡事故発生率は、認可施設の25倍にもなります。死亡事故を起こした施設は立入調査で基準違反の指摘事項が多いことを「赤ちゃんの急死を考える会」が調査指摘しています。

 指導監督を行う県の責任は重大です。現在は設置・監査に自治体が関与していない「企業主導型施設」も含めて、実効的な指導監督ができるしくみ、体制を確保することが重要だと考えます。予告なしの立入調査の実施、結果公表、新たに届出をする認可外施設への確認を行うとともに、万が一、重大事故が起きた場合の補償内容に格差が出ないよう、全ての「無償化」対象施設・事業に対して賠償責任保険等への加入を義務付けることが求められると考えますが、知事の見解を伺います。 

 

 

小川洋 知事

 

認可外保育施設における指導監督体制の確保について

 

 次に、認可外保育施設における指導監督体制の確保でございます。県におきましては、届出保育施設における保育の質の確保とその向上を図るため、新たに届出が出された施設も含めまして先ほど申し上げましたように原則年1回の立入調査を行い、指導を行ってきたところであります。

 認可外保育施設を利用する保護者にとりましては、施設に関連する情報が十分提供されることこれが重要でありますことから、国において、施設情報を提供するためのシステムの整備が進められてきているところであります。

なお、企業主導型の保育事業につきましては、現在、国のほうにおきまして、その質や事業の継続性の確保を図るため、指導監督のあり方について、検討が進められている状況でございます。

 保育中の事故が起きた場合の補償への対応でございますが、国の指導監督基準におきまして保険の加入の義務付けはされておりませんけれども、「保育中の万が一の事故に備えること」こうされております。

 県におきましては、立入調査の際に、保険の加入や資産状況について確認をしておりまして、備えが不十分な場合には、指導を行っているところであります。

 

 

 

<夜間中学の設置について>

 

高瀬菜穂子 議員

 

 次に、夜間中学の設置についてお尋ねします。

 私は、20年前の1999年に、夜間中学設置を求め一般質問し、その後も毎年、予算要望を行ってきました。2016年に国は「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」を制定し、第14条において「地方公共団体は、夜間等において授業を行う学校における就学の機会の提供等を講ずる」と規定しました。翌2017年、法に基づく「基本指針」が作られ、同年、推進のための地方公共団体に対する実態調査も行っています。国は、都道府県立夜間中学も視野に推進しています。この間、会派を超えて、夜間中学設置に向けての質問が本議会でも繰り返し行われています。

 ところが、いまだ本県における夜間中学の設置の計画は見えてきません。先日、文部科学省に行き、この問題についてたずねましたが、その際、「福岡県から手が上がっていない。来年度は、新設準備のための予算を一件あたり500万円に増額した。開設後も複数年度にわたって支援をする。ぜひとも後押しをお願いしたい。」と言われました。

 本県の未就学者は、2010年国政調査で6,543人、全国で4番目の多さです。在日外国人も多く、さまざまな教育課題が存在する中、安心して学べる場としての夜間中学の設置は「待ったなし」ではないでしょうか。

 そこで教育長に伺います。都道府県に1校の目標で国が進めている夜間中学の設置について、本県ではいまだに計画がありませんが、この点についての認識を伺います。これまで、どのような検討を行ってきたのか、協議会の設置に向けて、市町村にどう働きかけてきたのか、お答えください。その上で、夜間中学設置に向けて、県が強力なイニシャチヴを発揮すべきだと考えますが、教育長の見解を伺い、質問を終わります。

 

 

城戸秀明 教育長

 

夜間中学設置の検討及び市町村への働きかけについて

 

 夜間中学設置の検討及び市町村への働きかけについてでございます。本県では平成27、28年度に文部科学省の委託事業により、他県の夜間中学等の視察や県内市町村に対するニーズ調査を行い、その結果を各市町村に情報提供してまいりました。

 併せまして、教育機会確保法や文部科学省が作成した夜間中学の設置に係る手引きの通知等により、各市町村に対しまして設置の検討を促してまいりました。

 また、各市町村における認知度を高めるため、夜間中学に関するパネル展の後援や、他県で開催される夜間中学設置に関する説明会あるいは、シンポジウムの周知を市町村に対して行ってきたところでございます。

 

夜間中学設置に向けての県の役割について

 

 夜間中学設置に向けての県の役割についてでございます。夜間中学は、義務教育を受けられないまま学齢期を超えた者の教育機会を確保する重要な役割を有すると考えております。

 県といたしましては、設置促進のためには、夜間中学に対する認知度を高めていくことが重要であると考えており、県内における自主夜間学級も含めて、引き続き県民への周知を図ってまいります。

 また、設置を具体的に検討する市町村から相談があった場合は、就学ニーズの把握方法や設置・運営上の工夫等について助言するなど、当該市町村と密に連携、協議してまいりたいと考えております。

 

 

高瀬菜穂子 議員

 

〈再質問〉

 まず知事に要望と再質問をいたします。

 副食費の滞納についてですが、施設負担とならないような仕組みが必要だと考えます。そうした事態を招かないためにも、無償化に向けて、県として軽減措置を行うよう強く要望いたします。

 質問ですが、基準を満たさない認可外保育施設、236施設、約7割との数字には大変驚きました。この認可外、基準を満たさない場合には、学校がはいっている日本スポーツ振興センター災害共済給付等への、給付への加入が出来ないということなんですね。北九州市は基準以下の施設はゼロで、今後立ち入り調査を年2回に増やすと言っています。県としてはどのような取り組みを行うつもりなのかお尋ねいたします。

 次に、教育長に再質問です。夜間中学については県域と政令市にも必要だと考えます。今後、市町村とともに政令市とも設置に向けて話をしていくべきだと考えますけれども、見解を伺います。

 

 

小川洋 知事

 

 お答えを申し上げます。指導監督基準を満たさない施設について、その施設に対しましては、5年間、5年後無償化の対象外になる、そのことをしっかりと認識をしていただき、基準に適応していくよう私どもとしては、指導を続けてまいります。

 

 

城戸秀明 教育長

 

 夜間中学設置におけました政令市等への働きかけについてでございます。本県といたしましては県内に公立の夜間中学が無いことから政令市をはじめ各市町村において設置に向けた検討が促進されますよう今後も様々な機会をとらえて情報提供を行うなど、働きかけを行ってまいります。

 

 

高瀬菜穂子 議員

 

 知事に要望いたします。基準以下の施設の改善は急務であり、体制を整えて進めていただきたいと思います。7割というのはあまりにも多いというふうに思います。

 また無償化にともない認可施設への登録が増え、待機児童が増えるというふうに考えます。

 認可施設の増設、そのための保育士の待遇改善がいよいよ重要な課題であります。対策の強化を強く求めまして質問を終わります。

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