● 20年10月07日 県議会報告

2020年10月7日 2020年決算特別委員会 高瀬菜穂子委員質疑・答弁 「少人数学級とコロナ禍の課題について」(大要)



<2020年決算特別委員会>

      2020年10月7日

 

少人数学級とコロナ禍の課題について(大要)

 

 

高瀬菜穂子 委員

 

 日本共産党の高瀬菜穂子です。通告に従いまして、少人数学級とコロナ禍の課題について伺います。コロナ禍の中、行き届いた教育にするためにも、コロナ感染を防ぐためにも今こそ少人数学級を実施すべきと、全国知事会、全国町村会、教育研究者など多方面から声が上がり、ついに文部科学省も来年度の概算要求に予算を伴わない「事項要求」として少人数学級を盛り込んだと報じられております。6月議会の私の質問に対し、教育長は「教職員定数につきましては、今年度、国の加配定数などを活用し、感染症対策の観点から、最終学年の少人数編成に取り組む市町村を支援してまいります。併せまして、コロナ後の学校教育の在り方を検討しつつ、必要な教職員定数の改善について、国に強く要望してまいります。」と答えられました。

 

 そこで、まず35人学級、30人学級、20人学級にした場合に必要になる教員数、近年高まる様々な教育ニーズについて実態状況を示した資料を要求しておりますので、委員長お取り計らいをお願いいたします。

 

 

 

 

田中直喜 教職員課長

 

 1ページをお願いいたします。これは少人数学級を実施した場合の定数の予測でございます。まず上の現状といたしましては、小学校1年生は35人学級、小学校2年生以降は40人学級でございまして、網掛けの部分でございますが小中合計で標準学級数で6,911学級、その学級数に対応した教員定数は右の欄の9,331人となっております。以降その下の欄については、全学年を35人とした場合、現状との定数の差が一番右の768人、その下が30人以下とした場合で2,007人、一番下が、20人以下とした場合で現在と比べて6,344人の定数増となります。

 2ページをお願いいたします。上の段でございますが、これは特別な支援を要する児童生徒数の推移でございまして、一番右側が合計でございます。平成28年度が17,488人、今年度が25,154人、1.4倍になっております。この中でも、真ん中の特別支援学級、これについて増加が著しく、1.6倍になっております。下の段でございます。これは日本語指導が必要な児童生徒数の推移でございまして、文科省が2年に一度調査を実施しているものでございます。直近は一番下の平成30年度でございます。日本語指導が必要な外国籍の生徒は合計で422人、日本国籍は274人、なお括弧書きの数値でございますが、これはこの生徒の内、補習など特別な場で指導を受けている者の割合でございまして、外国籍で88.2、日本国籍で69.3でございます。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 ありがとうございました。

 本県の正規の教職員率は全国比較で最も低い水準でしたけれども、ここ3年にわたり、小中高特別支援学校も含め、毎年1,200名以上の正規採用をされ、正規率も年々上昇し、今年は義務制で89%を超えたということです。その努力を評価したいと思います。しかしながらそれでも、全国比較ができる昨年度で見ますと、小中学校教職員の正規率は全国43位と依然低い水準です。全国的には、政令市も含め90%を超えております。東京は、昨年度正規率105.1%、充足率108.9%で、つまり定数よりも約9%も多く教員を配置し、しかも、定数以上の正規の教員がいるということです。本県の昨年度の正規率88.4%、充足率100.4%とは大きな開きがあります。本県の場合、定数ぎりぎりでしかも非正規が多いということに変わりがないということです。加えて、資料にありますように、特別支援教育へのニーズは急激に高まっており、特に紹介がありましたように特別支援学級の児童生徒数はこの5年間で1.6倍にも伸びています。さらに、近年、日本語指導が必要な児童生徒数も増えており、学校現場はその対応にも追われています。児童生徒数は減っても教育ニーズはどんどん増えて、これに対応して必要な教職員も増えていきます。こうした中、本県では「先生が足りない」状況が依然深刻だといえるのではないでしょうか。

 コロナ禍で、文科省は全国3,100人の教員配置の補正予算を組みました。本県の予算は何人分で、現在までのところ、どれだけ、どのように配置されたのかお聞きします。

 

田中直喜 教職員課長

 

 国のケースをうけまして、市町村に対して希望調査を実施した上で、最終学年での少人数学級を実施する小・中学校に希望どおり合計106人の追加配当を行ったところでございまして、10月1日現在で、その半数の53人が任用できております。

 残る53人につきましてもこれが任用されるよう、今後とも、市町村教育委員会と連携して講師の確保に努めてまいります。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 106人中53人と5割の配置にとどまっているということは、大変残念なことです。常勤講師の予算がついても教師が集まらないという状況、大変深刻だと思います。引き続いて、講師の確保に努めていただきたいと思います。

 今回の補正では、最終学年の少人数指導に対し、追加配置を行うということです。

 小倉南区の守恒小学校ではクラスターが発生しまして、厚労省のクラスター班の調査で、1クラスの人数が多いと指摘をされました。そのため、年度途中でクラスを分けるという異例の対応がされました。県内でも35人以上のクラスは同様の危険があると考えます。資料では、県域の全クラスを35人以下にするには、定数は768人不足していますが、既存の定数を活用することにより、教室などの条件があれば少人数にしていくことは、一定程度可能だと考えます。こうした措置について、市町村や学校の裁量を認め、少人数学級を推進すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

田中直喜 教職員課長

 

 これは現在でも、市町村の判断を尊重いたしまして、国の加配定数やまた市町村で独自に雇用する教員等を活用した少人数学級が実施できるよう制度を弾力的に運用しております。

 今後も引き続き、この考え方によりまして、弾力的措置を推進してまいりたいと考えております。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 弾力的措置で、年度途中であっても少人数学級編成ができるということだと思います。昨日もですね「市町村採用の教員を担任に出来ないのか」との問い合わせがありました。この点、市町村に裁量権があることを周知していただけたらと思います。

 今後、30人以下、20人以下の学級を実現するためには、2,000人、6,000人という大量の教員が必要になります。たとえ教員定数が増えても、教員志望者が集まらないのでは、教育活動に支障をきたします。県教委としては、本県の教員志願者の現状をどのように分析し、今後どのような施策が必要とお考えでしょうか。

 

田中直喜 教職員課長

 

 先ほどご案内のとおり、本県では、平成29年度以降、新規採用者を大幅に増加させておりまして、中学校・高校では、まだ志願倍率が高い中で選考ができておりますが、小学校につきましては、今年度670名の定員に対しまして志願者が906人、志願倍率が1.4という状況でございます。

 この低倍率の要因の一つといたしましては、県内で小学校教員の免許を取得できるのは6つの大学しかございません。その定員の合計で1,110人程度でございまして、そもそも新卒者が不足しているという課題がございます。

 これは特別支援学校についても、同様の状況でございます。

 県教育委員会としましては、県内外の教員養成課程を持つ大学に定員の拡充を要請しますとともに、学生に対して本県教育の魅力をアピールし、教員志願者の確保に努めてまいりたいと考えております。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 教員をめざしていた学生が、教育実習に行って意欲を失ったという話を聞くところなんです。現場の過酷さがですね、教育への熱意を失わせている現状もあるかと思います。その意味からも少人数学級は教育にゆとりと魅力を取り戻す一歩になると私は確信します。今後も正規雇用による教員採用を続けていただきまして、少人数学級もあわせてすすめていただきたいということを重ねてお願いします。国に対しては、教員養成大学の定数の拡充や特別に支援が必要な児童生徒のための専門的な人材育成を強く要請していただきたいというふうに思います。

 この機会に、高校教育についてもお尋ねします。フィジカルディスタンスを全く保てない高校の40人学級も見直すべきではないでしょうか。コロナ禍の朝補習、朝課外ですね、朝課外についても、睡眠時間を削って長時間密なる空間で学習することに疑問の声が上がっています。この際、この朝課外についても抜本的に見直すべきではないかと考えますが、実態とあわせて見解を伺います。

 

井手 優二 高校教育課長

 

 県立高校の課外授業につきましては、生徒の学力向上や進路実現を目的としまして、PTA等の学校関係団体が主催し、実施しております。

 各学校におきましては、生徒・保護者の受講意思の確認の徹底や実施方法の見直しなど、これまで適宜改善を図ってきたところでございます。なお、令和2年度における普通科を有する学校での課外授業の受講率は、約67%となっております。

 県教育委員会といたしましては、課外授業について、感染症対策に十分配慮しながら、課外授業の意義や生徒・保護者の希望等を踏まえまして、各学校の実状に応じて適切な形で実施されるよう、指導してまいります。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 少人数学級については、お答えがありましたか。40人学級を見直すべきではないかという点です。

 改めてお聞きします。40人学級も見直すべきではないでしょうかということでお聞きしたいと思いますが。

 

田中直喜 教職員課長

 

 高等学校における40人学級の見直しという問いと思います。

 小中学校につきましては、所属するホームルームがそのまま日常的な学習集団となっておりますが、高校の場合は、先ほどの定数等を見ていただければわかるように1学級あたりの教員配置数が小中学校と大きく違うという状況もございまして、選択科目や実習によって、ホームルームとは異なる学習集団で授業を行うということが比較的多い状況でございます。また、各学校の状況に応じた人事配置を行い、円滑な学校運営ができるよう必要な調整を行っているところでございます。

 このため、少人数学級の推進につきましては、まずは、小中学校から優先して実施すべきと考えております。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 明確な質問になってなかったということで失礼いたしました。

 普通科の課外授業の受講率ですけれども一時期は100%だったというふうに認識しておりますので、67%というのはコロナ禍ということもあって見直しがされている数字かと思います。課外授業については、今後もその在り方について検討をしていただきたいというふうに思います。

 最後に、日本語を母語としない子どもたちに対する施策にかかわってお尋ねします。小中学校において日本語指導等特別な指導を受ける子どもたちは、全国的に年々増え続けているというところです。その指導にかかわる現場から、その多様で複雑な状況についてお話を伺いました。コロナ禍で、突然の休校のあと、一般の生徒であっても高校入試に不安を覚えているわけですが、情報弱者でもある日本語指導が必要な子どもたちには大きな不安となっています。この分野の教育全般については別の機会に取り上げたいと思いますが、今回、入試について「帰国生徒等特例措置」などの情報の徹底を行ってほしいとの要請を受けました。学校側が「日本国籍ではだめだろう」とか、「幼児期に日本にいたから駄目だろう」とはじめから申請をしないことも起こっているとのことです。また、特別入試は、原則小学校4年生以降に日本に来た生徒が対象とされていますが、3年生の12月に来日した場合や小1の数か月のみ在日していた場合など、制度の対象から外された例があり、柔軟な対応をしてほしいとの要望も出されております。以上について見解をお聞きします。

 

井手 優二 高校教育課長

 

 高校入試における帰国生徒等特例措置につきましては、毎年入試要項説明会におきまして、中学校及び高校に対して制度の説明を行っております。

 その際、特別学力検査は、原則として帰国・入国するまで日本語による生活習慣がない者を対象としておりますけれども、就学前に日本で生活していた者につきましても、日本語能力が十分でないと判断される場合は、志願先の高校に相談するよう周知をしております。

 今後とも、入試要項説明会など様々な機会を通しまして、特例措置の周知を図るとともに、対象者の決定に当たっては、制度の原則を踏まえつつ、選抜の公平・公正を失しない範囲において、日本語能力が十分ではない受験者に対して弾力的な取り扱いを行ってまいります。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 制度の周知と弾力的な取り扱いについて確認をいただきました。よろしくお願いいたします。

 学校現場は、「今までの3倍働いている」とか「検温や消毒でくたくた」など悲痛な声、声があがっておりまして、早期退職が増えないかと私は心配しております。様々な教育課題解決のカギとなるのが少人数学級の実現です。コロナ後に子どもたちに行き届いた豊かな教育をプレゼントするためにも国に対して少人数学級実現への予算要望を強力に行っていただくとともに、教員養成体制も強化するよう求めていただくことを重ねてお願いしまして質問を終わります。

 

以上

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