● 20年10月08日 県議会報告

2020年10月8日 2020年決算特別委員会総括質疑 高瀬菜穂子委員質疑・答弁 「新型コロナ感染症対策について」(大要)



<2020年決算特別委員会>

      2020年10月8日

 

新型コロナ感染症対策について(大要)

 

 

高瀬菜穂子 委員

 

 日本共産党の高瀬菜穂子です。通告に従いまして、新型コロナ感染症対策について伺います。

 まず、持続化給付金、持続化緊急支援金についてです。国の持続化給付金は、コロナ禍で大きな影響を受けている事業者に対し、事業の継続を支え、再起の糧となる事業全般に広く使える給付金として、5月1日から始まりました。農業、漁業、製造業、飲食業、小売業、フリーランスなど幅広い業種で、法人・個人を対象とする大変使いかってのいいもので、苦境にあえぐ多くの事業者から喜ばれています。

 また、持続化緊急支援金は県独自の支援策として国の「持続化給付金」の対象とならない県内事業者に対して支給されるものとして、これも大変事業者から喜ばれ期待も大きいものがありましたが、残念ながら7月末日で終了されています。

 内閣府は、今年度1年間の経済成長率について、実質でマイナス4.5%程度に落ち込むとして、半年前の見通しを5.9ポイント下回る大幅な下方修正を行いました。これは、リーマンショック時の2008年度の実績のマイナス3.4%を超える落ち込みです。

 コロナ危機で失職した人が急増して政府発表でも、6万人を超えましたが、これは氷山の一角で130万人の非正規労働者が、多くは女性や若者ですが、職を失ったという指摘もあります。さらに、上場企業の「早期・希望退職募集」が今年はすでに1万人を超え、8年ぶりの水準になろうとするなど、雇用不安は大企業の正社員にも広がっています。

 コロナ禍の収束が見えず、長期化しているもとで、年末にかけて「倒産・廃業が急増する」恐れがあります。中小企業の廃業・倒産と、リストラ・解雇、雇止めなどの雇用危機が進行すれば、大不況の悪循環に陥ります。

 いま、苦境に立っている事業者への継続的な支援が必要です。持続化給付金は上限が個人100万円、法人200万円で、「これでは足りず、事業を継続できない」との声が高まっています。

 持続化給付金は1月15日までとする期限を延長し、給付は1回限りとせず、コロナ収束まで事業を維持できるよう継続的支援を行うことを、国に強く求めていただきたいと思います。

 あわせて本県としては、様々な支援制度が取り組まれ努力されていますが、複雑な手続きが必要な補助制度では使いかってがよくありません。スピード感が必要です。やはり「続化緊急支援金」を復活し、持続化給付金と同様に継続的支援を行うようご検討いただきたいと思いますがいかがでしょうか。

 

道岡 隆 商工部 中小企業振興課長

 

 新型コロナウイルスの感染拡大が続いている中で、事業者の事業継続を支援することが必要であることから、国の持続化給付金につきましては、現下の経済状況が続く場合には複数回の給付をすることや、売り上げが減少している中小企業を幅広く支援できるよう売り上げ減少の要件を緩和することにつきまして、全国知事会を通じまして要望しているところでございます。

 なお、県におきましては、持続化緊急支援金に続く支援措置としまして、家賃軽減支援金による支援を実施しております。これは、国の家賃支援給付金の給付決定を受けました事業者に対しまして、県が上乗せをして給付するものでございます。これによりまして事業者の事業継続支援を行ってまいります。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 国に対しては、複数回の給付とともに50%という減少要件の緩和も求めているとのことです。「給付金は本当に助かったけど、もう尽きてしまった。お客さんが元のようには戻ってこないので、いつまで営業できるか」との不安の声を身近に聞いております。どうぞ国に対して、強く要求していただくようにお願いします。

 次に、学童保育(放課後児童クラブ)について伺います。

 2月27日の突然の学校の一斉休業(休校)の要請を受け、厚労省は学童保育の「原則開所」を求めました。そのため、学童保育は大変な混乱の中で、感染対策と子どもたちの対応を迫られました。3密を避けることが困難な学童での苦労をお聞きし、本当に頭の下がる思いがいたしました。

 省令基準には、施設の広さ「児童一人につきおおむね1.65㎡以上」子ども集団の人数規模の上限は「おおむね40人以下」とありますが、コロナ禍の中、見直しが求められていると思います。国に対し、緊急に基準の見直しを求めていただきたいと思います。

 また、運営費については、保護者2分の1、国・県・市町村がそれぞれ3分の1を負担することを前提に算定されています。コロナ禍の中、国は臨時休業中、国庫負担10分の10で、開所や人材確保に補助を行い、その後、感染対策や保護者への利用料返還にも予算を付けました。今後、1支援単位(クラスのようなものですが)この1支援単位の規模を40人以下にしていくためには、支援員の確保や場所の確保など市町村や保護者の負担も増大が予想されます。学校でも少人数学級がすすめられようとしています。学童についても十分安心な空間となるよう国に対し財政支援を求めるとともに、県としても必要な財政支援を行っていただきたいと思います。

 コロナ禍における学童保育の活動とご苦労に対する県の認識と、基準の見直し、財政支援について、見解を伺います。

 

木下尊雅 人づくり・県民生活部 私学振興・青少年育成局 青少年育成課長

 

 放課後児童クラブにつきましては、本年3月2日からの学校一斉臨時休業に際し、急な要請にもかかわらず、多くのクラブにおいて、迅速に支援員等の人的体制を確保され、午前中から開所するなどの対応を行っていただきました。

 また、4月7日の緊急事態宣言後も、保護者に利用の自粛をお願いしながらも、医療従事者など子どもの預かりが必要な家庭のために、感染防止に十分留意しながら開所を続けていただきました。

 この間、支援員をはじめとする関係の皆様方には、「子どもの居場所の確保」に大変御尽力いただいたものと認識しているところでございます。

 財政支援でございますが、放課後児童クラブの運営や施設整備に要する経費につきましては、新型コロナウイルス感染症対策も含め、国の交付金を活用しながら、必要な予算措置を行ってまいりました。

 今後とも、放課後児童クラブが感染症対策の徹底を図りながら、継続的に事業を実施できるよう、国の予算措置状況を踏まえ、必要な対応を検討してまいります。

 また委員ご指摘の基準の見直しにつきましては、現時点では、国において検討されているという情報は把握しておりませんが、今後、クラブに関する国の動向については、引き続き注視してまいりたいと考えております。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 はい、よろしくお願いします。

 次に、文化芸術分野の支援について伺います。10月1日より、本県の文化芸術活動再開支援補助金制度がスタートしました。この制度は新型コロナウイルス感染症の影響を受けた文化芸術団体等の公演開催に必要な費用を補助するもので、県が文化芸術分野の支援への施策を開始したことは、評価するところです。

 愛知県では、1991年に文化振興基金を立ち上げ、その後、文化活動事業費補助金制度を創設しています。今年のコロナ禍に際しては、この制度に上乗せする形で、会場費や舞台費、映像制作・上映費、印刷費、広告宣伝費など幅広く対象を設け、補助対象として、文化活動を支援しました。基金から文化団体や個人に対する応援金制度も設けています。

 本県の補助金制度は、美術や写真などの展覧会や映画上映会などは対象になっていません。また、無料の動画配信も対象ではありません。他の自治体では、映画や美術などを対象としているところもあり、福岡市では無料のPR動画作成に予算をつけましたが、告知後すぐに問い合わせが相次ぎ、市側が当初予定した数より、応募数が上回ったそうであります。

 文化芸術の灯を消してはならないと、本事業を創設されたと思います。本県は特に文化芸術活動の盛んな地域でもあります。基金制度を早くから持っている愛知県と同様にはならないまでも、本制度の対象を広げることについて検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、今後の取り組みとして、文化芸術団体やその活動を支援するための「基金」を本県でも創設し、通常時も含め支援を行うとともに、緊急時に迅速な対応ができるような体制をとっていただきたいと思います。基金創設についての見解も併せて伺います。

 

赤尾浩太郎 人づくり・県民生活部 文化振興課長

 

 コロナウイルス感染症拡大の影響によりまして実演を伴う音楽、演劇、ダンス等の公演につきましては、その多くが中止を余儀なくされております。

 10月1日から始まりました文化芸術活動再開支援事業、これは感染症対策を行いながら、舞台芸術等の有料公演を再開することにつきまして、文化芸術関係者を後押しし、活動を再開していただくことを目的としております。このため、公演を行う文化芸術関係者に対し、施設使用料の2分の1を助成することとしており、動画配信によります無観客公演、これにつきましてもこの事業の対象としているところでございます。

 一方で、美術展や映画の上映につきましては、既に制作されました芸術作品や映像を展示、上映するものでございまして、文化芸術活動の再開を支援するという本事業の目的とは異なるものと考えております。

 また、基金につきましては、国におきまして、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえまして、本年5月に新たに「文化芸術復興創造基金」を創設し、国民全体で文化芸術活動を支援する機運を醸成することとしております。このような国の動きや他県の状況を注視してまいりたいと考えております。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 県としての考え方もよくわかりますし、創設していただいたことは、ほんとにありがたいと思っておりますけれども、さらに対象を広げていただいて今ほんとに苦境に陥っている文化芸術団体の方も含めてですね支援をしていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

 最後に、新型感染症の最前線で司令塔の役割を担っている保健所問題について改めて伺いたいと思います。

 私はコロナ感染症が発生した直後から発生者数ゼロが続く岩手県に注目していました。本県の感染者数は全国5位の5,061名で死者が99名、いちばん少ない岩手県の感染者は24名で死者はゼロです。岩手県は二次医療圏ごとに1ヶ所の保健所があり、地域保健法改訂後も、その数は9ヶ所と変わっていません。人口10万人あたりの就業保健師の数は、岩手県では、56.4名で、全国平均の40.4名を16名上回っています。

 県立病院も岩手県では20病院あります。6地域に診療センターも設置しています。

 今回のコロナ対策でも医療の提供体制は主として県立病院が担い、保健所との連携で感染を最小限に食い止めているとみることができると思います。

 一方、本県では25年前、県下21ヶ所あった保健所が福祉事務所との統合等で現在9ヶ所、職員数も801名から532名に削減されています。人口10万人当たりの保健師の数も全国平均以下とのことです。本決算特別委員会に出された委員会資料では、新型コロナ対策に係る時間外勤務の状況は過労死ラインを大幅に超える月100時間以上の職員がピーク時の4月では本庁と合わせ107名という異常な実態です。

 保健所の感染症部門での正規の専門職員の増員等、抜本的な体制強化が急務だと考えますが、県の見解を伺います。

 

兵頭正俊 保健医療介護部 保健医療介護総務課長

 

 新型コロナウイルス感染症への対応につきまして、保健所内での配置換えや、他の保健所からの応援、保健師や看護師の資格を有する専門職等を、会計年度任用職員といたしまして採用するなどによりまして、対応してきたところでございます。

 今後も、感染症の発生状況に応じまして、このような柔軟な対応等によりまして、保健所の執行体制を確保してまいります。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 一貫して、「柔軟な対応」つまり臨時的な対応を行うとの姿勢ですけれども、本当にこれでよいのでしょうか。厚労省によれば、この30年くらいに30の新しい感染症が出現しているとのことです。なぜ新しい感染症が起こるのかと、利益第一主義の下で世界中で森林がどんどん伐採される、地球の温暖化が進む。そういう中で動物が持っていたウイルスが人に移ってくる。それによって新しい感染症が生まれてくると多くの専門家が指摘しています。今後も、新しいウイルスの発生は避けられないと思います。これに備える体制が求められており、とりわけ保健所の体制強化は喫緊の課題だと思います。本県は取り分けアジアの玄関口でもあり、その意味でも最前線の保健所の強化が必要だと思うわけです。全国的に保健所が半減されまして、公的病院が削減される中、独自にその体制を貫いている岩手県の県民の命と健康を守る姿勢には学ぶべきものがあると考えます。真摯な検討を改めてお願いしたいと思います。

 最後に、コロナ危機に際して、全部局で昼夜を分かたぬ奮闘がされていることに敬意と感謝を申し上げます。それとともに、職員のこれ以上の削減をやめ、災害や感染症に充分対応出来る職員体制の充実を求めまして、質問を終わりたいと思います。

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