● 21年10月06日 県議会報告

2021年10月6日 2021年決算特別委員会 「高瀬菜穂子委員質疑・答弁 中小企業支援について」(大要)



<2021 年決算特別委員会>

2021 年 10 月 6 日

 

中小企業支援について(大要)

 

 

高瀬菜穂子 委員
 

 日本共産党の高瀬菜穂子でございます。中小企業支援についてお尋ねします。質問に先立ちまして、令和 2 年度持続化緊急支援金等の予算額及び給付実績の資料を要求しておりますので、委員長、お取り計らいをお願いいたします。

 

 

 資料について簡潔にご説明をお願いします。
  

初田寿 商工部 次長
 

 お配りした資料でございますが、令和 2 年度の持続化緊急支援金、そして感染拡大防止協力金、それから中小企業者等一時支援金につきまして、予算額及び給付実績を記載したものでございます。まず持続化緊急支援金でございますが、減額後の予算 95 億円に対しまして、給付額は 95 億円余。感染拡大防止協力金につきましては、予算 1748 億円余に対しまして、実績は 967 億円余。中小企業者等一時支援金につきましては、予算19 億円余に対しまして、実績は 2 億円余となっております。説明は以上でございます。

 

高瀬菜穂子 委員
 

 どの施策も予算に対しての実績が低いと思いますが、その原因をどのように分析しておられますか。

 

初田寿 商工部 次長
 

 予算に対して実績が少なかった原因でございますが、持続化緊急支援金については、売上の減少幅が大きい事業者が多かったことから、それらの事業者が国の「持続化給付金」の対象になりまして、県の対象とならなかったことがございます。感染拡大防止協力金については、飲食店営業許可等を持つ施設のうち、営業時間がもともと 20 時までであるなど、要請の対象外となる店舗が一定数あったこと、そしてまた、中小企業者等一時支援金につきましては、外出自粛等の影響を受けた事業者が想定ほど多くなかったことなどがございます。

 

高瀬菜穂子 委員
 

 お答えいただきましたが、その分析はあまりに現場実態を見ないものではないでしょうか。

 「持続化緊急支援金」は当初予算の 3 分の1、58 億円を超える減額補正となりました。国の持続化給付金も、不備ループに陥って必要な支援を受けられなかった例がたくさん出ております。これを補完する県の制度についても、WEBでの申請が難しい、期間が短いなどの声をいただきました。国の持続化給付金も県の緊急支援金も、制度周知と手続きの支援が十分でなかった側面があると思います。また、「一時支援金」は 19 億円の予算に対してわずかに 2 億 4700 万円しか給付できていません。「外出自粛の影響を受けた事業者が想定ほど多くなかった」というのはとんでもない見解だと思います。

 県の制度は、「国の一時支援金の対象とならない事業者」が要件でした。国の制度は、要件が複雑すぎて、申請前の事前確認すら受けられない事態が生じました。申請サポート会場やコールセンター事務局の対応でも混乱が生じたというふうに聞いております。福岡市は、「国の申請で棄却された場合は市に申請を」と要件緩和を行いましたが、県は、50%以上売り上げが減っている場合は、受け付けませんでした。申請期間も福岡市は半月延長しましたが、県は 5 月末で打ち切りました。そもそも制度自体を知らないという方もたくさんおられました。低い給付実績の背景には、情報が届かない、届いていても制度上の困難があった。また、県の対応にも改善すべき点があったことを指摘したいと思います。

 次に、福岡県中小企業月次支援金について伺います。この制度は本年 5 月分からが対象ですが、本支援金の本年度予算額、これまでの給付実績をお答えください。

 

荻原憲介 中小企業振興課長
 

 福岡県中小企業者等月次支援金の令和 3 年度予算額は 32 億円余となっております。

 現在、申請を受け付けており、8 月 31 日現在の給付実績は 2 億円余となっております。

 

高瀬菜穂子 委員
 

 これも一時支援金と同じく、給付率が極めて低いといわなければなりません。この制度、そもそも周知が不十分ではないかというふうに思うんです。私の周囲でも、「月次支援金って、県の制度もあるんですか」という方ですとか、「50%も減ってないといけないと思って、対象にならないと思っていました」と、30%から 50%が、県の制度だということ知らなかった方もおられました。「去年との比較ではなくて、2 年前との比較でいいんですか。それだったら余裕で 30%減ってます」というような方もおられてですね、要件はあったにも関わらず、申請していないというかた方がたくさんおられるんじゃないかと思っています。飲食店の協力金はニュースにもなるなど、わりとよく知られていますけれども、国県の月次支援金があることは知らない方も多い。テレビや新聞などを通じて広く知らせていただきたいと思います。本制度は、緊急事態宣言が発せられた 9 月分までが対象とされています。宣言解除となっても、すぐに売り上げがのびるとは限りません。30%以上、あるいは 50%以上、売り上げが落ち込んだままということも考えられます。期間を延長して対応すべきではないかと考えますが、県の考えをお聞きします。

 

荻原憲介 中小企業振興課長
 

 県では、国の月次支援金の対象とならない、売り上げが 30%以上 50%未満減少した事業者等を対象に、「中小企業者等月次支援金」の給付を行っているところでございます。

 本支援金の期間延長につきましては、国の月次支援金の動きなどを注視しつつ、事業者の事業の継続を支援するため、引き続き迅速な給付等に努めていきたいと考えております。

 

高瀬菜穂子 委員
 

 注視するだけではなくて、国に対して強く求めていただきたいと思います。合わせて、県の月次支援金ですが、法人が 10 万円、個人事業者が 5 万円となっています。手続きを毎月行わなければならない複雑さに比して、支給額があまりにも少ないと言わざるを得ません。そのため、申請をあきらめる人という人もいます。支給額を引き上げることについてどうお考えでしょうか。あわせて、対象を拡大するなどの支援の強化についてもお答えを願いします。

 

荻原憲介 中小企業振興課長
 

 月次支援金の給付上限額についてですが、国では、売上が 50%以上減少した事業者に対して、ひと月当たり、法人 20 万円、個人事業者 10 万円を上限とした「月次支援金」を給付しております。県では、この国の支援金の対象とならない、売上が 30%以上 50% 未満減少した事業者に対し、国の給付金額の 2 分の 1 となる、法人 10 万円、個人事業者 5 万円を上限とした月次支援金を給付しておるところでございます。

 これまで、県の「持続化緊急支援金」あるいは「一時支援金」は国の概ね 4 分の 1 を給付しておりましたけれども、今回は、酒類の提供禁止やカラオケ店への休業要請を含む強い措置が実施され、影響が大きいことから、国の 2 分の 1 を給付することといたしたところでございます。

 一方で、事業規模の大きな事業者など大きく売上が減少した事業者の皆さんにとっては支給額が低いことなどから、全国知事会を通じ、国の月次支援金について、支給額の上限引き上げや支給対象の拡大などを行うよう要望をしておるところでございます。

 

高瀬菜穂子 委員
 

 全国知事会を通じて、支給額の引き上げや対象拡大を求めていただいているとのこと でございます。県の制度で個人事業者の場合、5 万円ですから、3 割以上の売り上げ減をカバーするものには、なかなかならないんじゃないかと思います。この間、廃業したお店も目につくようになりました。今ある制度を十分活用できるよう、また、制度の拡充や期間延長で事業継続ができるよう、県として取り組んでいただくように願いします。

 

 次に、感染拡大防止協力金について、伺います。1 月の緊急事態宣言を契機に始まったこの制度は、現在 13 期になっています。毎回、対象や支給金額などが少しずつ異なるため、事業者の皆さんも大変苦労しながら対応してこられました。本議会でも議論されましたが、協力金の給付が遅い、何時になるのかわからない、問い合わせてもコールセンターでは審査状況を教えてくれない、不備の連絡が遅すぎる、振り込むといった後で不備があったといってきて、従業員の給料が払えず困る、などなど、様々な問い合わせが、怒りの声とともに寄せられました。こうした声を受け、会派としても、改善の要望を数度にわたり行ってきたところです。

 県としても、この間、給付の円滑化に努力されてきたと承知をしております。どのような改善が行われたのか改めて伺います。

 

荻原憲介 中小企業振興課長
 

 協力金の改善についてでございます。これまで時間を要していました、売上に関する申請書類の確認作業でありますとか、不備のある申請に対する連絡を速やかに行えるよう、当初 120 名だった人員を順次拡充しまして、9 月上旬には 220 名まで増やしております。これにより、審査業務の運営を改善し、給付の迅速化を図っているところでございます。

 また、第 10 期からは、過去に受給実績のある事業者にいち早く協力金の一部を支給する「先渡給付」の制度を導入しまして、申請から最短 2 日で給付を行っておるところでございます。

 さらに、審査状況が分からず不安を抱える申請者の声にこたえるため、この第 10 期の本申請からは、審査状況や入金予定日を申請者がウエブ上で確認できるようにしたところでございます。

 

高瀬菜穂子 委員
 

 体制を増やして、給付の迅速化を図ったということで、審査状況や入金予定日もWE B上で確認できるようになったことは本当によかったと思います。緊急事態宣言は今後発せられない方がよいわけですが、今後も予断を許さない状況ですので、その際には、体制を整えて迅速に対応していただくようにお願いします。

 ここで、10 月 1 日からの 13 期分について、要望いたします。先日の補正予算早期議決の際に、討論の中で申し上げましたが、今回、まだ作業が進んでいない新たな認証制度が持ち込まれ、営業時間に差が生じることとなりました。これまで、同様に休業要請にこたえ、感染対策に協力してきた飲食店が、認証のあるなしで、ゴールデンタイムである 8 時から 9 時の営業をできるところとできないところに分けられてしまいました。これは、飲食店にとっては全く寝耳に水の話で、特に申請しているのに調査が遅く認証されていない飲食店からは県のやり方に怒りの声が上がっています。当然だと思います。

 

 報道でも「認証はなくても 9 時まで営業する」というお店や「認証は受けなくてもいい」といっている店があるなど、混乱している状況が伝えられており、これは県の信頼を失うことにつながる危惧をしております。

 認証制度については、商工部の所管ではなく、コロナ対策本部が所管していますが、本県の認証状況は他県と比べても遅れた状況でした。このことを勘案しますと、せめて8 時までの営業の飲食店に対しては協力金を手厚くするなどの措置が必要だと考えます。それはこれからでも手直しができると思いますのでコロナ対策本部と協議していただくよう強く要望いたします。

 次に、緊急事態宣言は解除されましたが、飲食店は感染防止のため、席の間隔をあけるなどの感染対策を続けなけらばならず、売上の減少は続くと考えます。消毒液やマスクなどの経費も引き続きかかります。飲食以外は、さらに苦しい経営を余儀なくされた事業者も少なくありません。そこで、国に対し、持続化給付金を再度支給するよう強く求めるべきだと考えますが、見解をお聞きします。

 

荻原憲介 中小企業振興課長
 

 新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により、幅広い業種の事業者に深刻な影響が出ております。こうしたことから、持続化給付金の再度の支給について、全国知事会を通じて要望をおこなっているところでございます。

 

高瀬菜穂子 委員
 

 全国知事会を通じてということですが、事業所数の多い本県として、直接国に強く働きかけていただきたいと思います。東京商工リサーチが中小企業に向けて債務の過剰感についてのアンケートをとったところ、全体で約35%が過剰債務状態にあると回答し、飲食の場合は約 8 割に達するとのことです。協力金などでしのげているとはいっても、感染対策のため、客の間引きによる時間当たりの客数の低迷は長期化する恐れがあるともいわれています。倒産・廃業事案が今後顕在化するとの指摘もあります。事業継続のための強力な支援が必要です。よろしくお願いいたします。

 

 最後に、災害被災地の中小企業支援について伺います。8 月 11 日からの大雨により、本県は 5 年連続の浸水被害を受けました。被災した中小事業者は、浸水とコロナの二重の打撃を受けています。国の制度を活用して、自治体連携型補助金を創設し、被災した中小業者へ支援を行う考えはないでしょうか、伺います。

 

荻原憲介 中小企業振興課長
 

 被災した事業者への支援につきましては、8 月 13 日に、各中小企業振興事務所のほか、商工会議所、商工会、信用保証協会などの関係機関に金融相談窓口を設置し、被災者の相談にきめ細かく応じております。

また、資金面では、今回の災害を緊急経済対策資金の「知事の指定する風水害」に指定するとともに、融資条件をより有利にした「緊急特別融資枠」を創設し、施設・設備の復旧を強力に後押ししているところでございます。

さらに、被災事業者の施設・設備の復旧や販路開拓等の取り組みに対する支援については、国に要望を行っているところでございます。

 

高瀬菜穂子 委員
 

 相談と融資、そして国への要望ということです。昨年は、災害規模が大きく、「なりわい再建補助金」制度が創設され、大牟田、久留米の多くの事業者の方に活用されました。国への要望は、こうした制度を適用してほしいということだと思います。

 

 我が会派としても、国会議員団とともに、なりわい再建補助金を度重なる被災となっている本県に適用するよう国に要請してきました。先日、中小企業庁にオンラインによる直接交渉を行ったばかりです。中小企業庁としては、今回の災害には、規模から考えて、なりわい再建補助金制度を適用するつもりはないとの回答でした。災害の規模によって、制度が異なることは理不尽であり、これまで何度も国に対しても県に対しても、被災者には同様の支援をと求めてきたところですが、国の姿勢は頑なです。中小企業庁が、支援策として活用を提案しているのが、「地方公共団体による小規模事業者支援推進事業」です。この制度は、都道府県が事業主体となって、原則 5000 万円を上限として、補助率も補助額も設定できるというもので、国が 2 分の 1 の補助を行うものです。

 一昨年の台風被害の際、東京都ででは上限 5000 万円、補助率 4 分の 3 の制度をつくりました。佐賀県でも災害対応で活用しました。市町村の負担もありますが、すでに、久留米市では、単独で支援を行うことを決めており、県がこの制度を活用すれば、なりわい再建補助金に代わる支援を行うことができると考えます。国も、すすめるこの制度を創設するつもりはありませんでしょうか。

 

荻原憲介 中小企業振興課長
 

 先ほども申し上げましたように、被災した事業者への施設・設備の復旧や販路開拓の取り組みに対する支援については、国に対する要望を行っておりますので、まずこの要望についてしっかり行っていきたいと考えております。

 

高瀬菜穂子 委員
 

 この制度は、災害だけでなく小規模事業者に対するさまざまな支援に活用できるとされております。コロナ禍で苦しむ事業者を支援する制度、県が主体となってつくることも可能なんですね。ぜひ制度の活用を検討していただきたいと思います。

 本日とりあげました問題は、コロナ禍で苦しんでいる中小・小規模事業者への支援策についてです。これまで、地域と地域経済を支えてきた中小業者が長引くコロナ禍の中で窮地に陥っています。せっかくの支援策も必要な人に届いていないということもあります。給付実績が低いことについても、よく分析をし、現場の声をきいて支援策の充実に取り組んでいただきますよう、重ねてお願いしまして、質問を終わります。

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