● 21年10月12日 県議会報告

2021年10月12日 2021年決算特別委員会 知事保留質疑・高瀬菜穂子委員 質疑・答弁 「 航空自衛隊築城基地の施設整備等にについて」 (大要)



<2021年決算特別委員会 知事保留質疑>

      2021年10月12日

 

航空自衛隊築城基地の施設整備等について(大要)

 

高瀬菜穂子 委員

 

 日本共産党の高瀬菜穂子でございます。航空自衛隊築城基地について伺います。築城基地における米軍用の施設建設が昨年7月から急ピッチで進められておりまして、滑走路延長を除き来年12月には米軍に引き渡すとの防衛省の説明でした。計画では、駐機場、燃料タンク、弾薬庫、庁舎、宿舎などを建設し、戦闘機12機、輸送機1機、兵員約200人の受け入れを想定していると発表されています。地上3階地下1階の庁舎と地上2階の庁舎をあわせて2棟、宿舎は4階建て1棟、駐機場は3万㎡など、大規模なものです。加えて、来年度の概算要求で、「分散パッドの整備」約10億円、「第8航空団司令部庁舎の整備」約27億円などを要求していることがわかりました。

 司令部庁舎について、防衛省の資料には「庁舎内の指揮所機能を有する事務所を整備する」とあります。地上2階の庁舎は米軍専用です。地上3階地下1階の庁舎は米軍と自衛隊の共用となっています。日米共用の施設に指揮所機能を持たせるとはなにを意味するのでしょうか。新田原基地にはこの施設機能はありません。日米合同の作戦展開の司令塔とする計画ではないのでしょうか。

 また、「分散パッド」について、防衛省の資料では「駐屯地・基地等の抗たん性の確保が重要」とあり、そのための整備だと説明されています。抗たん性とは、敵の攻撃を受けた場合にも機能を失うことなく軍事活動を実施する能力のことです。つまり攻撃されることを前提にした施設だということではないでしょうか。庁舎に地下1階を設けているのもそのためのものではないでしょうか。そこに指揮所機能を設置する計画、大変重大な事態が進んでいると思います。知事として築城基地の整備及び運用について防衛省に詳細な計画の説明を求める考えはありませんか。

 

服部誠太郎 知事

 

 築城基地の施設整備および基地の運用についてのお尋ねでございます。

 私も県といたしましては、九州防衛局からは「築城基地において、米軍が緊急時に使用するため、駐機場、燃料タンク、弾薬庫、庁舎、宿舎等の施設整備を、来年度中の完了を目指して進めている」といった説明を受けておるところでございます。築城基地の施設整備及び基地運用の詳細につきましては、国家・国民の安全保障にかかわる問題でございますため、国において適切に対応されるべきものであるというふうに考えておるしだいでございます。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 一昨日、築城基地所属のF2戦闘機から風防(キャノピー)重さ90キロ及び緊急用のはしごが落下したと報じられました。朝倉の山中とのことですが、市街地であれば大惨事になるところだったのではないでしょうか。築城基地所属の戦闘機は墜落、接触、部品落下などたびたび事故を起こしています。どのような任務があり、どのような訓練を行っているのか、新たに「指揮所機能」を持つ、米軍との会議室を築城に整備するということには、どういう意味があるのか、知事として知っておく必要があるのではないでしょうか。

 築城基地の米軍の施設建設は、2006年の日米安全保障協議会(「2+2」)の合意文書、「再編実施のための日米ロードマップ」に基づいたものです。これは、「米軍再編」の名で日米軍事同盟を地球規模に拡大・強化することや、日米が「役割・任務・能力」の分担を確認し、司令部機能の統合、基地共同使用、共同演習の拡大などで一本化を図ること、そして米軍基地の抜本的強化、固定化を図る、こうしたことが決められたものです。

 それが着々と進められ、築城基地は、新田原基地とともに、普天間の「緊急時使用」の基地として整備されています。普天間基地の緊急時使用といっていますが、「緊急時」の定義はあいまいで、結局米軍次第です。「緊急時」だけだからといって、現在行われている滑走路延長のための環境影響評価には、騒音の項目さえありません。しかし、築城基地はすでに、岩国基地の緊急時使用を受け入れていますが、その数は激増しています。

 今年4月に行われた日米首脳会談の共同声明や3月の日米外交軍事担当者会合2プラス2の共同発表は、「対中国」を念頭に日本の軍備拡大と日米一体化、基地強化をさらに確認したものとなっています。

 アメリカは九州沖から琉球諸島、南シナ海に至る「第1列島線」に日米一体のミサイル攻撃網を展開する「島嶼要塞構想」を進めようとしており、米インド太平洋軍のデービッドソン司令官は、今年3月の米議会で、中国周辺で武力衝突が発生した場合、米海軍が西海岸を出発して、第一列島線に到着するまで3週間かかると指摘し、その間は自衛隊が対処することに期待を表明しています。日米軍事一体化の中で、日本が米中の軍事衝突の最前線に立たされる危険を示すものではないでしょうか。築城基地の施設整備はこうした計画と無関係ではないと思います。

 中国の覇権主義的行動は厳しく批判されなければなりません。我党も中国当局に対して度々批判をしております。しかし、これに対して軍事的対応を強化すれば、軍事的緊張の拡大と悪循環をもたらすことになります。国連憲章と国際法に基づく外交交渉で粘り強く説得することが何より重要だと考えます。

 改めて、服部知事にお尋ねします。築城基地の施設整備および米軍の基地使用に反対するべきではありませんか。

 

服部誠太郎 知事

 

 築城基地の施設整備及び基地の運用についてのお尋ねがございますが、これは国家・国民の安全保障に関わる問題でございますため、国において適切に対応されるべきものと考えております。

 県といたしましては、米軍の基地などが所在をいたします都道府県で構成いたします「渉外関係主要都道府県知事連絡協議会」いわゆる渉外知事会と申しておりますが、この渉外知事会を通じまして、住民の騒音被害あるいは航空機事故に対する不安こういったものを踏まえまして、騒音軽減、飛行運用の制限等に関する条項の新設など、日米の地位協定の改定を政府に対し求めているところでございます。

 なお冒頭お話ございました、築城基地所属、F2の部品落下につきましては、10月11日に県知事名で防衛省、九州防衛局長に対し、本議案についての原因究明とその結果を県及び関係自治体に情報提供すること。またこの再発防止と安全管理を徹底すること。について申入れを行ったところでございます。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 地位協定の改定については、渉外知事会だけでなく、全国知事会からも要望が出ている全国的な課題になっているというふうに承知しております。

 ご答弁はですね、昨年と同様、判で押したようなご答弁でした。大変残念です。しかし、築城基地をめぐる状況は昨年と同様ではありません。地球的規模での日米の軍事的共同を全面的に推進する中で、築城基地の整備が進められています。

 世界的にはですね、米軍の海外配備数は大きく削減されました。ソ連が崩壊した1990年の60万9,000人から、2011年には3分の1の20万5,000人に減っています。その後さらに3万人減っているということなんです。そんな中で、日本の米兵は4万6,600人から約1万人も増えています。在日米軍駐留経費は、世界に類のない年間8,000億円に膨らみ、これを継続・拡大させる合意もされました。在日米軍基地は、世界でも異常なほど突出して強化され、これに伴い、各地で低空飛行などによる事故が多発しています。

 8月末、アメリカはアフガニスタンから撤退をしました。テロとの戦いと言って始めた戦争は、罪のない一般住民5万人以上の命を奪い、憎しみの連鎖を広げ、テロを拡大させました。テロ特措法、イラク特措法の下、アフガニスタン、イラクへ日本の自衛隊も派兵され、燃料補給などを行いました。帰国した56名もの自衛隊員が自ら命を絶ったことを防衛省は明らかにしています。

 戦争で、紛争やテロはなくせません。戦争は悲劇を生むだけです。憲法9条の大切さを強調しておられた中村哲さんのような人道支援、そして9条を生かした外交こそ求められています。アジアに開かれた福岡県が平和の拠点として発展することをだれもが望むと思います。築城基地の強化、米軍との共同使用は、これに逆行するばかりでなく、すでに起きている事故の拡大、また米軍基地周辺の事件にもつながるものです。これまで、何度も提起してきましたが、今回の重大な事故も受け、本県に基地対策の部署を置くことを最後に改めて要望しまして、質問を終わります。

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