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● 22年09月22日 県議会報告

2022年9月定例会一般質問 立川由美県議「新型コロナウイルス感染症と物価高騰対策について」「原発問題・原子力災害広域避難基本計画について」(大要)




 


2022年9月22日  9月定例会・立川由美議員一般質問 答弁(大要)

 
 

<新型コロナウイルス感染症と物価高騰対策について>

 

立川由美 議員

 

 日本共産党の立川由美です。通告にしたがい、一般質問を行います。まず、新型コロナウイルスと物価高騰対策についてお尋ねいたします。
 新型コロナウイルス「第7波」の新規感染者数は、「第6波」のピーク時の2倍に達し、感染の波は繰り返すたびに高くなっています。7月に、発熱外来はパンクし、休日に開設している病院では長蛇の列ができたと報じられました。7月25日から1週間の救急搬送困難事案は福岡市と北九州市だけで288件にのぼり、医療体制のひっ迫が続きました。感染の波は繰り返すたびに高くなっており、冬の感染拡大を危惧します。医療体制、保健所体制の抜本的な強化が必要と考えます。
国は、医療や保健所の負担軽減のため、「全数届け出の全国一律の見直し」を行うとしました。しかし、経口治療薬などの治療方法が確立しない中での全数把握見直しには当然不安の声があります。国立国際医療研究センターは、全国の患者のデータを分析した結果、コロナの症状が中等症で亡くなる人の割合が増えたことを明らかにしました。感染者を早期に発見し、医療につなげることが命を救うことにつながります。全数届け出を見直すのであれば、届け出からもれた人も含めて、誰もが医療を受けられるよう、体制を強化すべきです。知事の見解を伺います。
 医療の現場では、感染症に対応しながらの勤務が続き、とりわけ看護師の確保に大変苦労しています。国も看護職員等の処遇改善を打ち出し、10月からは診療報酬で月額12,000円相当の引き上げをすることで対応するとのことですが、対象となる看護師は年間救急搬送数200件以上等の医療機関等に限られています。医療関係者からは「職員や事業所のあいだで分断が生まれる」との懸念の声があがっています。処遇改善はすべての看護職員等を対象とすべきです。看護職員等の処遇改善について、対象を広げるよう国に強く求めていただきたいと思いますが、知事の見解を伺います。
 物価高騰の影響は、コロナ対策の最前線である医療機関にも及んでいます。北九州市にある病院からは「電気代とガス代だけで、前の年の同じ月と比べて300万円多くかかっている」「食材費の高騰で、病院給食の赤字がかさんでいる」との悲痛な声が寄せられました。本県として、全国知事会を通じて医療機関における物価高騰対策を国に求めていると伺っていますが、県独自の支援を行う考えはありませんか。見解を伺います。
 コロナ禍、どの保健所も感染の波のたびに人手不足となり、県職員の負担増と電話がつながらないなど県民サービスの低下を招きました。市町からの保健師の応援も数度にわたり、本来業務に支障をきたしているとの指摘もあります。そもそも県域の保健所を21カ所から9カ所に、政令市等を含めても、38カ所から18カ所に半減したことが、コロナ対応を難しくしました。「統計でみる都道府県のすがた2022」によると、福岡県の人口10万人当たりの保健師の数は、病院などに勤めている保健師もあわせて全国41位です。この状況からみても、今後新たな感染症に対応するためにも、その最前線で対応する保健所の機能強化は欠かせません。この間、県は保健師を増やしてきましたが、保健師の抜本的な増員をはかる考えはありませんか。コロナ禍で保健所は県民の頼みの綱の役割を果たしています。保健所の増設を行うべきです。知事の見解を伺います。
 生活困窮者支援についてお尋ねします。国は「生活福祉資金特例貸付」の申請期限を9月末までとしました。コロナの終息が見えず、さらに急速な物価高騰が暮らしを襲う中で、新たな貧困が生まれており、深刻な相談が相次いでいます。特例貸付の打ち切りは行うべきではありません。とりわけ、「特例貸付」の返済については「今も生活が大変」「とても返せない」の声を聞きます。返済免除基準は住民税非課税です。単身であれば、年収100万円程度でも返済しなければならず、この物価高の折、崖っぷちに立つ人をつき落とすような取り立てになります。また、住民税非課税世帯をわずかに上回る方が、政府が行うとしている困窮者への5万円給付からも外れることになります。このような状況からみても、直接支援が必要だと考えます。
 「生活困窮者自立支援金」については申請期限を12月末までに延長しました。しかし、自立支援金の対象は要件が厳しいために極めて少なく、これまで対象になった人は政令市を除く県所管でわずかに500人です。自立支援金の要件緩和と期間延長が求められます。
 「生活福祉資金」及び「生活困窮者自立支援金」について、申請期限の延長や返済免除の緩和を国に強く求めていただきたいと思います。見解を伺います。

 


 

服部誠太郎 知事

 

全数届出の見直しに伴う体制の強化について

 

 ご答弁申しあげます。
 新型コロナに関しまして、全数届出の見直しに伴う体制の強化についてお尋ねがございました。全数届出の見直しが実施されますと、発生届の対象外の方は、保健所から医療支援等の情報が届かなくなりますことで、これまで通りに支援が受けられるのか、どこに相談すればよいのか、不安に感じることが懸念をされます。
 このため、対象外の方にも必要に応じて、医療を受けていただけるよう、保健所等が担っております、療養中に症状が悪化した時の相談対応、宿泊療養施設の入所受付、自己検査で陽性となった方の陽性登録などの機能をまとめて「健康フォローアップセンター」として案内をしてまいります。
 具体的には、医療機関で検査を受ける方には受診時に、県が配布した検査キット等で陽性者登録をされる方にはその登録時に、フォローアップセンターの各連絡先をご案内し、その後の支援につなげてまいります。

 

看護職員等の処遇改善について

 

 次に、看護職員等の処遇改善についてでございます。
 看護、介護などの現場で働いていらっしゃる方々の収入を増やしますために、国が設置いたしました「公的価格評価検討委員会」におきまして、賃金水準が全産業平均を上回る看護師については、まずは、地域で一定の役割を担う医療機関に勤務する看護職員について、収入を3%程度引き上げていくべき、管理的立場にある看護師の賃金が相対的に低いことから、全ての職場における看護師のキャリアアップに伴う処遇改善のあり方について検討すべき、とされておりまして、仕事の内容に応じた処遇改善が図られるよう診療報酬等のあり方について議論が行われているところでございます。
 一方で、仮に全ての看護職員等の処遇改善を実施いたしました場合には、医療機関を利用される方の窓口負担や、あるいは保険料負担などが増える可能性もございまして、この点についても、議論されているところでございます。
 このことから、まずは、国の議論の行方を慎重に見極めていく必要があり、県といたしましては、現段階において全ての看護職員等を処遇改善の対象とすることについて、国に要望する考えはございません。

 

医療機関に対する物価高騰対策について

 

 医療機関に対する物価高騰対策についてでございます。
 国は、「物価・賃金・生活総合対策本部」を開催をいたしまして、地方自治体が地域の実情に応じた対策を講じることができるよう、「電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金」を創設をいたしました。先日、閣議決定が行われました。
 県といたしましては、積極的にこの交付金を活用し、医療機関等に対する支援を速やかに実施いたしますため、その対策を盛り込んだ補正予算案を今議会中に提案させて頂きたいと考えております。

 

保健師の抜本的な増員と保健所の増設について

 

 保健師の抜本的な増員についてでございます。 
 新型コロナの感染拡大に伴い、保健所では、会計年度任用職員の増員、人材派遣職員の増員、市町村の応援によりまして保健師の確保を図りますとともに、PCR検査や健康観察などの外部委託を進めてまいりました。
 また、今年4月には、新規採用の保健師を13名増員いたしました。今後も、必要な保健師の確保のほか、業務の効率化を進め、保健所の体制を強化してまいります。
 次に保健所の増設についてお尋ねがございました。
 保健所は、感染症などの健康危機に関する広域的な、専門的な技術的拠点といたしまして、その機能を強化するため再編統合を行いました。これにより、一保健所あたりの保健師などの専門技術職員数を増やし、様々な健康危機に的確かつ迅速に対応するための体制を構築してまいったところでございます。
 このようなことから、引き続き、現在の保健所において、その拠点としての役割を担ってまいります。

 

特例貸付及び自立支援金の申請期限延長等について

 

次に、特例貸付及び自立支援金の申請期限延長等についてお尋ねがございました。
 新型コロナの影響による減収世帯を対象といたします生活福祉資金の特例貸付は、これは国におきまして、受付期間が今月末までとされ、以後は、従前の貸付に移行するということになりました。
 一方で、自立支援金につきましては、この特例貸付の限度額に達しているなどのため利用できない方を対象としているという性格から、申請期限が延長され、12月末までの受付とされたところでございます。これらの申請期限は、全国的な新型コロナの感染状況や現下の申請状況を踏まえまして、国において慎重に検討のうえ、判断されたものでございまして、県独自に延長を求めることは考えておりません。
 なお、現状の社会経済情勢のまま、生活福祉資金の償還が始まりますと、生活が困難な状況から脱却できない方が多数出る恐れもございますことから、来年1月 からの貸付金返済開始に先立ち、生活再建を最優先に考えた償還免除要件の見直しや償還猶予制度の積極的な活用につきまして、今年7月、桐明議長とともに国に要望を行なったところでございます。

 


 

<原発問題・原子力災害広域避難基本計画について>

 

立川由美 議員

 

 次に原発問題について質問します。
 8 月 24 日に開かれた「GX(グリーン・トランスフォーメーション)実行会議」で岸田文雄首相は、既に再稼働済みの10基に加え、来年の夏以降、新たに設置許可済みの原発7基を再稼働させ、さらに、次世代型原発の開発・建設を検討するというエネルギー政策の方針転換を表明しました。岸田首相自らが「国が前面に立ってあらゆる対応をとる」と明言し、老朽原発を含めた原発稼働に前のめりの姿勢をあらわにしています。
 昨年政府が発表したエネルギー基本計画でも、原発を「ベースロード電源」として「必要な規模を持続的に活用」「2030年度の原発の電源構成比率を20~22%にする」としていました。この比率は新増設なくして成り立たないとわが党は指摘してきましたが、政府は新増設の明記はせず、「再生可能エネルギーの拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減する」としていました。今回、ウクライナ情勢を受け、原発新増設を明確にし、老朽原発も含め稼働させることを明らかにしたわけです。しかし、ロシアによるウクライナ侵略で、有事の際に原発そのものが攻撃対象になるという存在の危うさがあきらかになり、脱原発はいよいよ大きな世論となっています。エネルギー安全保障を図る観点からも、原発依存をやめ、燃料を輸入する必要のない再生可能エネルギーに転換することこそ、エネルギー政策の王道といえるのはないでしょうか。
 政府が原発の新増設に言及したことについて、再生可能エネルギーをすすめる本県知事としてどのようにお考えでしょうか。見解をお聞かせください。次に原子力災害広域避難基本計画について質問します。政府は、原発依存をやめるべきと考えますが、現実的には現在までに全国で10基の原発が再稼働しており、頻発する地震や近い将来想定される南海トラフ巨大地震のことを考えると、福島第一原発事故のような大規模な原発事故がいつ起きても不思議ではありません。万が一に備え、原発事故時の避難計画に万全を期すことが大変重要だと考えます。避難計画は廃炉が完了するまで必要であり、どんな事故にも対応できるよう、県民全体を対象にしたものに充実する必要があるのではないでしょうか。
 県は、2011 年3月の福島第一原発事故以来、玄海原発事故を想定した原子力防災訓練を福岡、佐賀、長崎の3県などで 2012 年から今年まで、11 回にわたり開催されています。UPZ 内にある糸島市の一部を、4つの地域に分けて基本経路が作成されており、これに従って、実際の避難経路を使用した訓練を行っています。消防や自衛隊などを含め、2019 年には約3500 人が参加するなど、大規模なものです。しかし、それでも住民の参加は多くても 2500 人前後であり、UPZ 内の住民約 14,000 人に対しては十分とは言えないのではないでしょうか。バスを使った避難は一部であり、多くは車による避難となります。どのルートを通り、どこの避難所に向かうのか、住民自身が把握していることに加え、周辺住民も避難計画について理解していなければ、UPZ 内の住民を安全に移動させられないのではないでしょうか。糸島市の隣は人口約 160 万人の福岡市です。風向きによっては、人口約 92 万人の北九州市や県南地域にも影響が及びます。以前玄海町から風船を飛ばすプロジェクトを行った際には、遠く四国や奈良県、大分県でも見つかりました。原発事故の被害は風向きによって大きく異なります。避難場所は、風向きによって、数種類つくっておくべきであり、その判断をするためのモニタリングポストを増やす必要があるのではないでしょうか。
 事故が起これば、県民全体が動き出す可能性があります。UPZ 内の住民の安全確保と、県民全体への指示はどうなっているのでしょうか。少なくとも、避難計画については UPZ 内の住民だけでなく、県民全体に周知を行わなければならないと考えますが、とても十分とは思えません。
 避難訓練の規模を拡大することは大変だとは思いますが、パニックを防ぐために、UPZ 内の住民がより多く参加できる訓練にすべきではないでしょうか。また、周辺自治体との連携も必要だと思います。安定ヨウ素剤については、対象地域住民の3倍の備蓄がなされ、学校や地域の拠点に配備されているとお聞きしました。その確実な配布とともに、周辺自治体に対してもヨウ素剤の備蓄や配布が必要ではないか、と考えます。
 UPZ 内住民については、県の広域避難計画に明記され、それに基づいた訓練が行われているものと考えますが、原発事故の影響は UPZ 内にとどまらないことから、本当に安全に避難できるのか心配せざるをえません。
 県の広域避難計画の実効性は本当に確保されているとお考えなのか、知事の見解を伺い、質問を終わります。

 


 

服部誠太郎 知事

 

原発の新増設と再生可能エネルギーの普及拡大について

 

 次に、原子力発電所の新増設と再生可能エネルギーの普及拡大についてでございます。
 国は、昨年 10 月に策定しました第 6 次エネルギー基本計画におきまして、再生可能エネルギーについては、2050 年における主力電源として、最優先の原則の下で最大限の導入に取り組む、原子力については、安全を最優先し、再エネの拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減するといたしております。
 岸田総理は、先月開催されました第二回GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議の中で、安全性の確保を大前提とした運転期間の延長など、既設原発の最大限の活用、次世代革新炉の開発・建設など、あらゆる方策について検討を加速するよう発言をされました。
 このことにつきまして、西村経済産業大臣は、後日の会見の中で、「可能な限り原発依存度を低減させて、2030年には原発の比率を20%から22%をめざす」という基本計画と記述とは何ら矛盾するものではなく、変更や見直しが必要とは考えていない旨、説明を行われました。
 県は、これまで、市町村や民間事業者による再エネの導入を積極的に支援し、その普及拡大に取り組んできたところでございます。今後も、市町村等に対する支援や洋上風力発電の促進区域の早期指定に向けた取り組みなどを進めることによりまして、再生可能エネルギーのさらなる普及拡大に努めてまいります。

 

広域避難計画の実効性について

 

 次に、広域避難計画の実効性についてでございます。
 県では、平成24年度に、「広域避難基本計画」を策定いたしまして、毎年、糸島市や関係機関等と連携をし、原子力防災訓練を実施いたしております。この訓練では、避難にあたっての課題を解消いたしますため、原子力災害と地震等が同時に起こる事態の想定、小学生の保護者への引き渡し、あるいは被ばく傷病者等の病院への受け入れ等常に、計画の実効性を高めるため、訓練内容の改善の取り組みを続けているところでございます。
 また、平成28年には、国や佐賀県、長崎県とともに、広域避難の手順等を詳細にとりまとめまして、国の原子力防災会議に報告をし、県の計画も含め、「具体的かつ合理的である」と了承をされております。計画の実効性は確保されているものと考えております。
 今後も、繰り返し訓練を実施し、その結果を検証し、計画の実効性を高めてまいります。

 


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