● 22年10月12日 県議会報告

2022年10月12日 2022年決算特別委員会 教育長保留質疑 高瀬菜穂子委員質疑・答弁 県立学校への通知について(大要)



10月12日教育庁保留質疑

 


 

<2022年決算特別委員会 教育長保留質疑>

2022年10月12日

 

県立学校への通知について(大要)

 
 

高瀬菜穂子 委員

 

 日本共産党の高瀬菜穂子です。県立高校への通知について教育長に伺います。
 先日行われた安倍元首相の国葬に際し、県教育長は、各学校に事実上半旗掲揚の要請となる通知を出されました。
 国葬自体の国論が2分している中、政治的中立性が求められる学校において、弔意の表明である半旗掲揚の通知が出されたことに注目が集まっています。総務省・文科省も何らの通知を出さない中、全国で山口県と福岡県だけが学校への要請を行ったことは大変ショックであり、遺憾です。教育の中立性に照らせば、今回の通知は出すべきではなかったと考えますが、教育長の見解を伺います。

 

吉田法稔 教育長

 

 県の施設では、日常的に国旗を掲揚しておりますけども、今回の国葬儀に際し、国からの通知がない中、学校におけるその取扱いを判断する必要がございました。
 様々なそのご意見がある中で、各学校に全て判断を委ねる場合には、それぞれの学校でその検討や対応に多くの労力を割くこととなるため、県教育委員会としましては、通知により、児童生徒や職員に弔意を強制することのないよう求めるとともに、判断に当たっての基本的な考え方これを示すこととしたものでございます。
 なお今回の通知は、教育の中立性はもとより、学校の権限を侵すものではないというふうに考えております。

 

高瀬菜穂子 委員

 

 「児童生徒や職員に弔意を強制しない」ということは当然だと思います。教育の中立性も、学校の権限も侵していないというふうにいわれましたが、客観的には行き過ぎがあったと言わざるをえません。半旗の掲揚は弔意の表明であり、そのことは、一人一人に黙とうなどをさせなくとも、内心の自由を侵すことにつながります。
 先日馬渡課長は、通知を出せば、半旗掲揚することになると考えていた、と答弁され、一方、半旗の掲揚について調査は行っていない、と答えられました。調査を行わないのは当然とは思いますが、半旗掲揚を基本的対応として通知を出したことで、逆に対応に苦慮された校長もおられたのではないでしょうか。お知らせという中途半端な形での県教委の直前の、突然の通知だったわけです。
 私が、大変気になるのは、「各学校に判断を委ねた場合には、それぞれの学校でその検討や対応に労力を割くことになるため、通知を出した」こういう県教育委員会と学校長との関係です。これは独立した正常な関係ではないのではないかと思うわけです。学校長が教育委員会に対しても、きちんとモノが言える関係になっているのかということが危惧されます。通知がなければ現場が困るだろうと考えること自体、依存関係にあるのではと疑います。むしろ、今回の場合、「通知を出すべきではない」と言ってくる校長がいることの方が望ましい関係だと思うわけです。総務省も文科省も通知を出さない中で、現場からの要請もないのに、本県教育委員会が直前になって、教育の中立にかかわる問題で通知を出したことに対しては、厳しく反省をしていただきたいと考えます。
 学校は校長の裁量で大きく変わります。多忙化が続く学校現場で必死に頑張る教職員の声をしっかり代弁する校長を育て、リスペクトし、本県教育に生かしていくことが極めて重要だと私は考えます。その意味で、今回の通知問題から垣間見える教育委員会と校長との関係、学校と教育委員会との関係に危惧を持ちました。私が、決算特別委員会で教育長に質問し、お願いするのはこれが最後です。生き生きとした学校現場をつくるために、反省すべきは反省し、尽力していただくことを求め、質問を終わります。

 


-本文PDF-

県立学校への通知について(大要)

 

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