● 16年11月04日 県議会報告

2016年10月27日 2016年決算特別委員会・知事保留質疑 高瀬菜穂子委員質疑・答弁 「TPP環太平洋連携協定について」(大要)



≪2016年決算特別委員会・知事保留質疑≫
2016年11月4日

TPP環太平洋連携協定について(大要)

高瀬菜穂子 委員

 日本共産党の高瀬菜穂子です。
 知事にTPP、環太平洋連携協定について質問いたします。

 国会でも、今承認をめぐって緊迫した状況を迎えておりますTPP問題ですが、10月27日の本委員会で、「SBS輸入米価偽装問題」と影響試算について質問いたしました。「政府の影響試算の前提が崩れたのではないか」「本県影響試算も見直す必要があるのではないか」との私の問いに、国が「SBS米が国産米の価格に影響を与えているものではないことが確認できた」「コメの影響試算をやり直す必要はないと判断している」と言っているので、「本県影響試算も見直す必要はない」旨、課長から答弁がありました。国いいなりの答弁には失望しますし、多くの県民は納得しないと思います。
 そもそも農水省は、公文書の保存期間を理由に直近5年間しか調べず、SBS入札前後の国産米価格の変動が小さかったことなどを根拠に、国産米への影響は確認できなかったとしているにすぎません。この時期、国産米の価格は非常に下がっていました。つまり、卸売業者にとって品質の劣るSBS米を購入する動機が低下した時期だけを調べているんですね。しかも調査対象にしているのは、国産米の全銘柄の平均価格です。SBS米で大きな影響を受けるのは、輸入米と競合する業務用米。事実、業務用米を多く作っている青森県などでは、TPPで大きな打撃を受けるとの試算を発表しています。
 国産米の価格がさがってきたのは、1995年にコメの輸入を開始して以降です。5年間ではなく、それ以前までさかのぼった調査がなければ真相究明はできません。
 日本農業新聞が独自に行った調査では、回答したすべての商社が「輸入米は国産米より2割安」と回答しております。明らかに国の見解と食い違っています。
 国の判断を妥当だとする根拠はどこにあるでしょうか。農水省は輸入米価格偽装の事実を2年前から掴んでいたことが明らかになっています。政府は真相を隠し国民を欺いてきたことになります。
 共同通信が、全国47都道府県知事におこなったアンケート調査でも、「政府の影響試算は現実的か」との問いに、明確に「現実的」と答えた知事は、小川知事も含めて一人もおりません。
 国の算定基準に準じて策定された本県影響試算は、あまりにも過少で現実を直視していません。「コメの減少額がゼロ」だと誰が信用できますか。
 影響試算を独自にやり直すべきだと思いますが、知事の決断を求めます。

 

小川 洋 知事

 委員のご指摘がございましたが、国は、輸入米に関する調査の結果、民間事業者間の金銭のやり取りは、ある程度あったものの、それによってSBS米が国産米の価格に影響を与えているものではないことが確認できたことから、コメの影響試算をやり直す必要はないと判断しております。
 私どもは国のやり方にそってやらせていただいておりまして、国の前提がそういうことでございますので、本県も同様にコメの影響試算を見直す必要はないものと考えております。

 

高瀬菜穂子 委員

 答弁は変わらないわけですね。知事は、共同通信のアンケートでは、国の試算が「現実的」とはお答えになっていませんね。「米の影響額ゼロ」の根拠が崩れたんですよ。福岡県の農業を預かる知事として、試算をやり直し、国に対してもやり直しを求め、私はTPPからの撤退を求めていただきたいと思います。
 TPP 協定の影響は、農業分野にとどまりません。規制の緩和や撤廃で、食の安全や医療・保険、共済、雇用、著作権など、ありとあらゆる国民の暮らしや経済に大打撃を与えるものです。政府は「日本の国内法などがあるから暮らしは守られる」ように言いますが、 TPPは貿易や投資などの障害を取り除くことが目的で、いったん緩和された規制は元に戻りません。協定で除外されていなければ、今後の交渉や「小委員会」などでの密室の合意で、譲歩が迫られます。
 重大なのは、外国企業の利益を最優先し、国家主権をあからさまに侵害するISD条項の導入です。 外国企業が進出先の政府等の政策・決定で損害を被った、あるいはそのおそれがあると判断した場合、国際仲裁裁判所に訴え、損害賠償を請求できる仕組みです。
2012年、エクアドルに進出したアメリカ系石油企業が、環境を汚染してエクアドルの地方裁判所から損害賠償を命じられた際、アメリカ系企業は、ISD条項をつかって国際仲裁裁判所にエクアドル政府を逆に訴え、裁判の執行停止を命じさせています。
 このような環境や安全を守る立場からの政府や裁判所の決定が、外国企業から訴えられる事例が近年急増しています。国際仲裁裁判所は、外国企業の投資が守られたかどうかを判断の基準とし、その裁定は強制力を持っています。 TPPが発効されれば、国民に責任を負わない外国企業に社会のルールを変えられ「国の形が」が大きく変えられてしまうのは必至です。まさに巨大多国籍企業の利潤追求のために、国の主権を売り渡してしまうようなものです。
 政府はこの亡国のTPP 協定を、異常な秘密主義で真相を隠したまま国会での批准を押し通そうとしています。断じて認められません。知事、国に対しTPPからの撤退を強く要請するべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 

小川 洋 知事

 TPP協定により、我が国は世界全体の4割近くを占める経済圏へ参加できることになる一方で、農林水産業については、一部影響が懸念されるところでございます。
 このため、農林水産業に与える影響への懸念も踏まえ、国民に十分丁寧な説明をすること、協定に関連して必要となる施策、特に農林水産業の国際競争力を強化するための施策を行うこと、こうしたことを、議長とともに私自ら国に対しくりかえし強く求めてまいりました。
 こうした要望も踏まえ、現在、国会においてTPP 協定を批准すべきかどうかの審議が行われていると認識しております。

 

高瀬菜穂子 委員

 「国民に十分丁寧な説明をした」とお考えでしょうか。今日にも委員会採決されようとしているTPP法案は、そもそも国会審議の前提を欠いたものです。協定関連文書の和訳が一部にとどまる問題や黒塗りだけの交渉過程の資料問題などの解明はいまだ終わっていません。

 10月末実施の共同通信社の世論調査において、「TPP承認案関連法案について、今国会にこだわらず慎重に審議するべきだ」との回答が66.5%にも上っています。500県民の代表である知事として、慎重審議を求めるよう国に対して強く求めていただきたい、そのことを強調し、質問を終わります。

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